ロイターが入手した講演原稿によると、同氏は、米国で20年以上にわたってホンダに勤めた研究者も学生のように扱われている、と述べた。同講演には約500人が集まり、その中にはホンダの経営陣もいたという。
バークマン氏は講演で「われわれは『年季奉公人』になることを望まない」とし、「ホンダは自分の会社でもある、というのが私の姿勢だ。社内、特にR&D部門での多様性の増大がわれわれの進む道だ」と語った。
同氏はロイターとのインタビューで、米国にいる多くの有能な技術者および研究者が、軽視されたことへの不満を理由にホンダを退職しているとも明かした。
「日本の上司たちは管理が強過ぎるだけでなく、妥当と考えられるリスクすら取ろうとしない。(米国にいる)多くの同僚はそう感じていた」と同氏は話す。
バークマン氏および会合への参加者2人によると、シニアマネジャーを含む参加者の多くが同氏の講演に喝采を送ったという。ただその後、同氏はHRAの社長職を降ろされ、他の子会社に配転された。
「スピーチとは何の関係もないかもしれないが、私はそうは思わない。飼い主の手を少しかんでしまった、ということだろう」。バークマン氏は33年間務めてきた同社を退社することに決めたという。同件についてホンダはコメントを避けている。
http://jp.reuters.com/article/honda-special-report-idJPKCN1BM0QH