それではゼーレはなぜ人類補完計画を(実行可能とは思っていないにせよ)考えたのか。
それはゼーレが宗教に基づいた組織だからである。

コレに関しては詳しい説明は省く(というかユダヤ教について語っても意味がない)が、
ゼーレには原罪の浄化や人類の救済というテーマが存在する。
無論、科学万能の時代にそんなことなど不可能だということは誰でも分かるだろう。
ゼーレは人類を操る=それだけの権力があり知識もあった。まさか本当に神がいるとは考えていないだろうし、それならアダムやリリスのような地球外生命体を信じるはずがない。

ゼーレは宗教観を現代のそれに置き換えたのだ。
つまり宗教のすべてを信じるわけではないが、教義そのものは信じていた。
そしてそれを可能な力が存在することにゼーレは気付いてしまったのである。

それはロンギヌスの槍の力であり、始祖たるアダムやリリスの力でもある。これについては後に説明する。
不完全な状態でも南極をまるごと飲み込めた以上、全力を挙げれば当然それ以上の事が可能になるのは見えている。
しかしゼーレはまだ常識的な発想の持ち主だったため、実行に移そうとは考えていなかった。

人類補完計画もそれを踏まえた上での思考ゲームだったのだろう。


さて、話を元に戻すが、ゼーレの目的は人類を守ることである。
裏死海文書によれば、サードインパクトが起きて人類が滅ぶという。
このサードインパクトとはなんなのだろうか?
どうして起こるのだろうか?
人類補完計画とはなんなのか?
死海文書ってそもそもなんなの?

この点について深く考察・追求していきたいが、疲れたので一旦休憩。