なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart18
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ここは、なぜエヴァを楽しむ成熟した大人が増えたのか?
または、なぜ幼稚な大人はエヴァを楽しめないのか?について意見の交流を行うスレです。
深夜アニメばかり見て精神退行した自分はエヴァを楽しめなくなったと嘆いて傷を舐め合うもよし、
エヴァが楽しめてる自分はまともな大人なんだな、という希望にすがるもよし
「いや深夜アニメ見てる奴にも人気あんじゃん」と叩かない範囲内でツッコミ入れるもよし
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart17
https://mao.5ch.net/test/read.cgi/eva/1513848184/
の次スレとなります 以前に、「なぜエヴァを楽しめなくなった大人が増えたのか」スレが乱立し、
そこの旧スレ主が長文で必死に「エヴァが大人に楽しまれてない」という主張(と自称した妄想?)
を展開してました
しかし、議論が進むうちに、
・ネット限定の見識に依存した(旧スレ主の)狭隘な世界観、見識が露呈しただけの作文でしかない
・社会現象アニメであるエヴァと、ヲタ限定マーケットの深夜アニメの市場規模の違いという現実が見えてない
・幼稚な大人が深夜アニメに移っているので、深夜アニメが騒がれてるように見えるだけでは?
などの指摘により、旧スレ主の主張は次々に破綻、エヴァ板住人に完全論破された10スレ目を最後に、
新スレも立たなくなってしまいました
「なぜエヴァを楽しめなくなった大人が増えたのか」という旧スレ主の認識そのものが誤認でしかなかったと判断され、
議論じたいに意義が無くなってしまったのです
そこで、事実上の後継スレとなる当スレでは、
「なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか」
という、より現実に即した視点からの議題を提示して、皆さんとの議論を深めたいと思います
それでは、どうぞ! 今となって読み返すと笑い話でしかありませんが・・・
「なぜエヴァを楽しめなくなった大人が増えたのか」スレの発端となった
旧スレ主の主張(と自称した妄想?)がこちら
エヴァの人気が下落してる?現象についての初代1の愚痴つーか考察
「庵野さん気持ちの良いエヴァ作ってくださいよ」
http://maguro.2ch.net/test/read.cgi/eva/1400609307/2-5
前スレは>>4-7 エロイムエッサイム エロイムエッサイム
さぁ! バランガバランガ 呪文を唱えよう
エロイムエッサイム エロイムエッサイム
ほら! バランガバランガ 僕らの悪魔くん
地獄のナイフが 君を狙っている
勇気を出すんだ 戦いはこれから
平和な楽園 夢見てやって来た
不思議な仲間が 君の命令を待ってる
笛が歌えば Hiyu-Hiyu 嵐を呼ぶぜ Go-Go
手強い敵は ウジャウジャいるぞ!
ここにもそこにも あそこにも!!
エロイムエッサイム エロイムエッサイム
さぁ! バランガバランガ 涙も風になる
エロイムエッサイム エロイムエッサイム
ほら! 熱い夢が 僕らの魔法だぜ! 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f) 真吾「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり。
エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり。出て来いメフィスト!
また失敗か…あーあ」
(ゴゴゴゴゴゴゴ…)
真吾「!?。や、やった!ついにメフィストを呼び出したぞ!
あ!」
ケルベロス「誰だ俺を呼び出したのは」
真吾「ケ、ケルベロス!」
ケルベロス「お前かー」
真吾「うわー、待ってくれ!僕はメフィストを呼び出したかったんだよ。う、う…うわ…うわあ!」 貧太「おーい、悪魔くん」
真吾「やあ貧太くん」
貧太「どうしたんだ?こんなところでボーッとしていちゃ危ないじゃないか」
真吾「え」
(ブッブー)
真吾・貧太「わあ」
真吾「うわ、ありがとう」
貧太「悪魔くん、今日もやるんだろ?」
真吾「ああ。いつもの時間にね」
貧太「今度こそ、悪魔を呼び出せるといいな」
真吾「シッー。情報屋に聞かれたらまずい」 情報屋「ほほう、何を聞かれたらまずいって?」
貧太「しまった!」
真吾「べ、別に」
情報屋「地獄耳の情報屋をなめちゃいけないぜ。特ダネ求めて西東。
いつか俺のスクープ写真を、写真週刊誌のトップに載せてみせらあ」
真吾「おい、キリヒトくんだぞ。ほっといていいのか」
情報屋「何」 情報屋「おーい、キリヒトくーん」
真吾「へへ」
情報屋「キリヒトくん。月曜日の算数のテスト。どんな問題が出るんでしょうねー」
キリヒト「情報屋くん、いいですか?どんな問題が出ても困らないようにするのが勉強なのです」
情報屋「?」
キリヒト「楽しみですね。どんな問題が出るか。あは、あは、あは、あは、あは」
情報屋「何があは、あはだ。あ、あいつらがいない。んー、あいつら何かにおうんだよな」 真吾「ただいまー」
エツ子「あら、お兄ちゃん?」
コハル「落ち着きがないんだからもう」
茂「ほーほっほ。おかえりー。てって」 真吾「悪魔界のスーパースター、メフィストか。魔法陣の描き方も間違ってないはずなんだけどなー。
んー。やはりこの破れた部分に謎が隠れてるようだ」
(トントン)
真吾「どうぞー」
エツ子「お昼の時間よ、お兄ちゃん」
真吾「今はそれどころじゃないんだよ」
エツ子「あっ、そう」
(バタン)
エツ子「お父さん、ご飯ですよ」
(トントントントン)
茂「はーい。へ、よっこらしょっと。さ、ご飯ご飯っと」
真吾「もう一度タロットカードで占ってみよう」 コハル「お父さん」
茂「ん?」
コハル「少しは真吾に言ってやってくださいよ。勉強もろくにしないで悪魔だか何だか変なものに夢中になって」
茂「あの年頃で何かに夢中になるのは大切さ。父さんも小学校の頃は漫画に夢中だった。エツ子はどうだ?」
エツ子「そんな暇があったら勉強するわ。そしてしっかり教養を身に着けてお金持ちと結婚するの」
コハル「(パチパチパチパチパチパチ)」
茂「あー…」 真吾「アウルデアライムルハルラ。金貨の8か。よし、数字を8に変えてみよう。
よっ、お邪魔します。ごめんなさーい。
ん?よっと。んん、わあ!」
貧太「待っていたよ、悪魔くん」
真吾「貧太くんか」
貧太「さあ、早く今日の実験を始めよう」
真吾「うん」 貧太「今度こそ上手く呼び出せるといいな」
真吾「うん。さあ、下がって。いよいよ124回目の実験だ。(出て来い、メフィスト)
エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり」
貧太「駄目か」
真吾「いや」
(ゴゴゴゴゴゴゴ…)
貧太「あー…悪魔くん、あれを!」
真吾「メフィスト!」
モグラ「ぷはーっ、もぐら」
真吾・貧太「…」
真吾「また失敗か」
モグラ「もぐら」 貧太「そう、しょげるなよ」
真吾「うん。まあケルベロスが出てこなかったのが不幸中の幸いだったよ」
貧太「じゃあ僕はこれで。昼ご飯がまだなんで」
真吾「じゃあまた。んー、あーあ…」 電気屋の店長「あれ?何だか気味の悪い子供だなあ。
おっほん。あー、そこの少年。商売の邪魔なんだがね」
百目「…」
電気屋の店長「ん?こらー!」
百目「…」
電気屋の店長「む。そういう目はやめなさい!そういう目。ありゃ」 町の人たち「なんだこれ。気色悪いなー」「ぬいぐるみ?生きてんの?」
電気屋の店長「宇宙人だと思うんですがね」
百目「静かにして欲しいモン!」
(ピカッ)
電気屋の店長・町の人たち「…」
電気屋の店長「えーと、あ、この少年がどうかしましたっけ」
町の人たち「何だよ。何で集まってたんだ」「あんな子珍しくもない」「目が沢山あるだけじゃないか。もう、行く行く」
真吾「ん?あー!」
百目「…」
真吾「き、君、もしかして百目。悪魔辞典で見た事があるぞ」
百目「…」
真吾「う…」
百目「…ボク、百目だモン」
真吾「ほ、本物だー!」
百目「お兄ちゃん、ボク迷子になっちゃったんだモン」
真吾「じゃあ、家においでよ」
百目「ほんとかモン?」
真吾「もちろん。さあ、行こう。百目」
百目「うん。ついていくモン」
情報屋「そうですか。どうも」
コハル「どういたしまして」
情報屋「昼ご飯も食べずに出かけるとは油断したぜ」 情報屋「あ!何連れてんだ、あいつ」
真吾「まずいや」
百目「おお」
情報屋「あ、待てー!」
百目「どうしたんだモン?」
真吾「厄介なやつにめっかっちゃったんだよ」
情報屋「タッタッタッタッタッタッタッタ。ハッ!」
真吾「うわ」
情報屋「この化け物を映せば写真週刊誌に載る事間違いなし」
真吾「やめてくれよ、情報屋!」
情報屋「これがやめられるか!えい!」
真吾「いった」
情報屋「はは…」
百目「いじめっ子はダメだモン!」
(ピカッ)
真吾「?」
情報屋「真っ白けのけー」
真吾「!」
百目「ふん!」
(ポン!)
情報屋「わあ。ああ、ああ、ああ、ああ」
百目「大丈夫だモン。気絶してるだけだモン」
真吾「そう」
百目「ふふふふ。ふふふふふ」 百目「(ズズ―ッ)あちー」
真吾「家に置いてあげていいでしょう?一生のお願い」
コハル「だって悪魔なんでしょう?」
茂「太郎も死んでしまったし、番犬代わりに置いてみたらどうかな」
真吾「ほんと!?」
コハル「お父さん!悪魔を飼ってるなんて事がご近所に知れたらどうするんですか」
茂「いやー、だって真吾が一生のお願いだって」
コハル「いつだってそう言うんですよ。あなただってパチンコに行く時はいつもそういう言うじゃあり…」
茂「あー!仕事仕事。仕事しなきゃ」
コハル「もう」
茂「仕事、仕事。仕事だよ」
真吾「本当の本当に一生のお願い」
コハル「言い出したら聞かないんだから。ただし、犬小屋ね」 真吾「ねえ、悪魔の世界ってのは、どこにあるの?」
百目「ボク、知らないモン」
真吾「うーん、じゃあさ。魔法陣のことについて教えてくれないかな。
僕たち、魔法陣で、悪魔界のスーパースター、メフィストを呼び出そうとして、
何度も努力したんだけどダメなんだ」
百目「知らないモン」
真吾「うーん」
貧太「悪魔くん、慌てることはないよ。ゆっくり聞けばいいじゃないか」
真吾「うん…」
百目「悪魔くんっていうのかモン?」
真吾「あだ名だけどね」
貧太「僕がつけたのさ。彼は悪魔の事に詳しいからね」
百目「ふーん」
真吾「それがどうかしたかい?」
百目「ふふ。おやすみだモン」
真吾・貧太「?」 真吾「こんな時間に、一体どこへ行こうっていうんだい?」
百目「いいところだモン」
真吾「う!あぁ…」
百目「ついてくるモーン」
真吾「…っ」 真吾「わあ…!何だ!」
百目「やったー!やっぱりあれが見えるモン」
真吾「うん」
百目「あれは、ボクたちの見えない学校だモン」
真吾「見えない学校!?」
百目「悪魔くんには見えるけど、普通の人には見えないんだモン」 百目「ここだモン」
真吾「ここは?」
ファウスト博士「ぶはーっ!ぶわっふぁっふぁっふぁっふぁ。ん?君の名は?」
真吾「埋れ木真吾です」
ファウスト博士「2351人目の候補者じゃな」
真吾「お、おじいさんは、ああ!」
ファウスト博士「ふーん…、エロイムエッサイム」
真吾「我は求め訴えたり」
ファウスト博士「!」
真吾「…っ」
ファウスト博士「……」
百目「……」
ファウスト博士「おお、ソロモンの笛が、反応しておる!」
真吾「ああ」
ファウスト博士「ついに、ついにめぐり合えたぞ!1万年に1人現れるという悪魔くんに!」 ファウスト博士「百目、でかした。特別賞をあげよう」
百目「えー!わーい、やったやったやったー!やったモーン」
真吾「あなたは一体誰なんですか」
ファウスト博士「わしの名はファウスト博士。見えない学校の校長じゃ」
真吾「ファウスト博士って、確か300万年前に悪魔を呼び出し、八つ裂きにされたっていう、あの」
ファウスト博士「それはわしの親父じゃ」
真吾「え、じゃあ」
ファウスト博士「うむ。わしはファウスト博士2世じゃ。ようこそ悪魔くん。わしゃ長いこと君を探し求めておった」
真吾「はあ」
ファウスト博士「さあ、こっちへ来なさい。君の仲間を紹介しよう」
真吾「仲間?」 ファウスト博士「さあ、みんな。悪魔くんに挨拶するのじゃ。学者からじゃ」
ヨナルデパズトーリ「はいな。へへ、ヨナルデパズトーリ。通称学者。
ファウスト博士の一番弟子。魔界の知識はお任せあれ」
真吾「はぁ、ああ!」
幽子「あの…私…幽子…」
豆ユーレイ「うちの幽子ちゃんは恥ずかしがり屋〜♪」
ファウスト博士「つづいて家獣のバウーじゃ」
家獣「バウー」
ファウスト博士「みんなを乗せて移動することが出来るんじゃ」
家獣「バウー」
真吾「わあ!」
鳥乙女ナスカ「鳥乙女ナスカ。よろしく」
こうもり猫「へっへっへ。こんちまた結構なお天気で。
あっしはこうもり猫というケチなもんで。よろしくね。あ、どうも。よいしょ。あ、どっこいしょ」
真吾「ああ…」 ファウスト博士「悪魔くん。君の使命は、悪い悪魔によって人間にもたらされる様々な不幸を無くし、
人間界に幸せな永遠の楽園。極楽をつくり出すことなのじゃ」
真吾「ええ?」
ファウスト博士「ユダヤの預言書に書かれている悪魔くんのことについては知っとるかね」
真吾「聞いたことはあります。1万年に1人地上に現れ、魔界より悪魔を呼び出し、
その力を使って大いなる幸せをもたらす…
あ、あ、ぼ、僕は学校では悪魔くんと呼ばれていますが、あくまであだ名で」
ファウスト博士「いや、君なら悪魔くんになることが出来るのじゃ。ソロモンの笛がそう認めたのじゃからな」
百目「(ウンウン)」
真吾「え」
ファウスト博士「実はわしもかつて悪魔くんになる為に努力したのじゃ。だがわしは、選ばれた人間ではなかった。
そこで、わしは真に悪魔くんの星を背負った人間を探し出し、
その悪魔くんを助ける善なる悪魔を養成するという計画を立て、実行に移したのじゃ。
ここに集まってる者たちは、いわば悪魔の道を踏み外した者たちでな。人間に近い心の持ち主ばかりなのじゃ」
真吾「そうだったんですか」
ファウスト博士「毒を以て毒を制すというように、悪魔は悪魔の力で抑えるしかない。
悪魔くん、君はこの悪魔たちと共に人間界を、永遠の楽園にするために戦わねばならぬ」
真吾「しかし、そんなことが僕に」
ファウスト博士「出来る!うん、わしの教えに従い、この見えない学校でその為の知識を身につけるのじゃ。よいな!悪魔くん」
真吾「…分かりました。頑張ってみます!」
ヨナルデパズトーリ・幽子・百目・家獣「(パチパチパチパチパチパチ)」
こうもり猫「あ、よいしょ、よいしょ。どっこいしょ」
ファウスト博士「では、すぐに授業を始めるぞ」
真吾「はい」
こうもり猫「あ、よいしょ、よいしょ。どっこいしょ」 ファウスト博士「さーて、何から教えようかな」
真吾「ファウスト博士、教えてほしいことがあるんです」
ファウスト博士「うむ」
真吾「124回も実験してるのに、メフィストを呼び出せないんです。どうすればいいんでしょう」
ファウスト博士「おう、メフィスト。ではまず、その方法を教えるとしよう」
こうもり猫「はん、人間のためになんぞ働けるか」 真吾「125回目。今度こそ。
エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり。ん?うわあ!」
(ゴゴゴゴゴゴゴ…)
真吾「う…やったー!ついにメフィストを呼び出したぞ!」
メフィスト老「君か。わしを呼んだのは」
真吾「そうです!125回目にして、やっとあなたを呼び出すことに成功したのです」
メフィスト老「ここは魔界ではないか。魔界で呼び出すなら、魔法陣なんぞ使わんでも、
電話一本くれれば済むものを、あいたた」
真吾「すいません」
メフィスト老「何の用か知らんが、あいにくわしはご覧のとおり腰が痛くてな。
よっこらしょっと。代わりに息子の2世に頼むがよい。じゃあな」
真吾「あ、まままま、待ってよ!」
メフィスト2世「ん?」
真吾「君は?」
メフィスト2世「ふふん、なるほど。お前が悪魔くんとかいうやつだな」
真吾「そうだけど」
メフィスト2世「ふーん、なるほど。こうもり猫の言っていた通りだな。悪がしこそうな顔したやつだ。ふふふふ」
真吾「え、ん?わ、わ、わ、わあー!」
メフィスト2世「お前のようなやつは、このメフィスト2世様が懲らしめてやる」
真吾「え?君がメフィスト2世!?」
メフィスト2世「今頃気づいても遅いぞ。それ!」
真吾「わあー!ちょ、ちょっと待って!なんでこんなことするんだ…わあー!」
メフィスト2世「俺様が何も知らないとでも思ったのか?」
真吾「え」
メフィスト2世「人間の分際で魔界を乗っ取ろうとはとんでもないやつだ」
真吾「え!魔界を乗っ取る!?」
メフィスト2世「このまま、八つ裂きにしてやろうか」
真吾「ええ!」 次回予告
真吾「メフィスト2世の誤解もやっと収まり、
僕の悪魔くんになるための猛特訓がいよいよ始まるんだ。
そして、卒業試験には、あの地獄の番人ケルベロス退治が待っている。
人間も悪魔も、皆が幸せになるように僕は頑張るっきゃない。
次回の悪魔くんは、正義の呪文、エロイムエッサイム。
夢よ、届け君の心に」
『正義の呪文、エロイムエッサイム』 <ナレーター>
百目によって、魔界の見えない学校に導かれた埋れ木真吾。
校長のファウスト博士から、自分が悪魔くんであることを知らされ、
そこで勉強することになった。
そして、初めて悪魔界のスーパースター、メフィスト老を呼び出すことに成功したが、
彼は引退を宣言して消え、代わりに現れたのが息子のメフィスト2世だった。 真吾「うわあ、ああ!」
メフィスト2世「人間の分際で魔界を乗っ取ろうなんて、とんでもないやつだ」
真吾「なんの話だ!」
メフィスト2世「とぼけるな。こうもり猫に聞いたぞ」
真吾「こうもり猫に!うわー!」
メフィスト2世「このまま八つ裂きにしてやろうか」
真吾「僕は、魔界を乗っ取ろうなんて思ったこともないぞ」
メフィスト2世「嘘つけ!」
真吾「嘘じゃない!」
メフィスト2世「うわー、こいつ!」
真吾「う!」
メフィスト2世「俺は人に騙されやすいのがたまに傷なんだ」
真吾「信じてくれ!」
メフィスト2世「魔力大回転!」
真吾「うわあー!目が回っちゃうよ。わー…」
メフィスト2世「スピードアップ!」
真吾「うわあー!ああー!」
メフィスト2世「はははははは」
こうもり猫「へへへへ。いい気味だ」 真吾「メ、メフィスト2世。僕が魔界を乗っ取るなんていう証拠でもあるのか?」
メフィスト2世「魔界にうろちょろしていることが、何よりの証拠だ」
真吾「僕は、本当の悪魔くんになるために勉強しているだけだよ」
メフィスト2世「へっ、言い訳の多いやつだ。えい!魔力大竜巻!」
真吾「うわあー!」
こうもり猫「おっと」
真吾「ああー!」
こうもり猫「え、あ…」
メフィスト2世「…?」
こうもり猫「!」
真吾「メフィスト2世!うわあ!」
メフィスト2世「な、なんだ。苦しい」
真吾「君は、こうもり猫に騙されているんだ」
こうもり猫「ドキ」
メフィスト2世「何だと!信じられないね」
真吾「悪魔のくせに、こうもり猫の性格も分からないのか」
メフィスト2世「なにを」
真吾「こうもり猫は、魔女のお使い魔だったんだよ!」
こうもり猫「まずい…」
メフィスト2世「魔女のお使い魔?」
真吾「こうもり猫は、いつでも得する方に付こうとして、口から出まかせ。嘘だって平気でつくのさ」
メフィスト2世「嘘つけ!」
真吾「何て言われたか知らないけど、こうもり猫の言うことをまともに信じるなんて、どうかしてるよ!」
メフィスト2世「ぐ…」 こうもり猫「あいつは人間の分際で魔界を乗っ取ろうという魂胆なんすよ。
こんちあいつをこてんにやっつけられるのは、悪魔の中でも、よいしょ!
メフィスト2世、あなたをおいて他にいませんぜ。ちょいと」 メフィスト2世「うーん、確かにこうもり猫はああ言っていたが、
魔女のお使い魔を本当にやっていたんなら、かなりいい加減なやつではあるなあ」
真吾「でしょ。だから」
メフィスト2世「だが、俺は人間より悪魔の言うことを信じるぜ!」
真吾「うわあー!ああ」
百目「悪魔くん、どうしたんだモン!」
真吾「メフィスト2世に」
メフィスト2世「ひゃ、百目!」
百目「悪魔くんに変なことするのはやめろモン!ボクが許さないモン!モンモンモンモンモン!」
真吾「百目!」
メフィスト2世「お前の力では、俺の相手になれないぜ」
百目「んん…く…」
メフィスト2世「分かったら、あっちへ行けよ」
百目「やめてくれモン!」
真吾「百目!」
百目「う、う、うわー!…」 メフィスト2世「百目、もうやめろ!悪魔のくせしてどうしてこんなやつの肩をもつんだ」
百目「悪魔くんが優しい人間だからだモン」
メフィスト2世「こいつは魔界を乗っ取ろうとしてるんだぞ」
真吾「百目。メフィスト2世は、こうもり猫に騙されているんだよ」
百目「こうもり猫にモン?」
メフィスト2世「俺は信じないぞ。人間の言うことなんか。もう何も言えなくしてやる!えい!」
真吾「うわあー!」
百目「悪魔くんはただの人間と違うんだモン!」
メフィスト2世「しつこいやつだな、お前も」
百目「あ!」
真吾「ひゃ、百目が」
百目「うわー!」
(ドン!) メフィスト2世「さあ、今度はお前だ」
真吾「えっ」
メフィスト2世「よっ、あ、俺のマント。離せ、こいつめ」
百目「ダメー!」
メフィスト2世「ああ」
真吾「ああ…うわ」
メフィスト2世「待て、百目!」
真吾「えい!」
メフィスト2世「うわ、く、苦しい」
真吾「うわあ、あ、ああ」
メフィスト2世「うんん」
百目「はい、マント」
メフィスト2世「…」
百目「こうもり猫に確かめたらいいモン」
真吾「そうだよ。僕の言ってることが本当だってことが分かるはずだよ」
メフィスト2世「お前の言うことが嘘だったら死んでもらうからな」
真吾「いいとも!」 真吾「うわあ…」
メフィスト2世「ここが魔界通りの入り口だ。引き返すなら今のうちだぞ。
一旦中へ入ると」
真吾「すごいや!」
百目「待って、悪魔くん!」
メフィスト2世「あ、こら。待て!待て!俺の話を聞けってんだよ」 真吾「何にも見えないや」
(ピカッ)
真吾「うわああー!ああ…」
百目「悪魔くん。大丈夫かモン」
真吾「う、うん」
メフィスト2世「どうだ」
真吾「え」
メフィスト2世「怖いだろ」
真吾「ぜーんぜん」
メフィスト2世「ふん」 真吾「うわあ、すごいや。ずーっと続いてる」
メフィスト2世「(ほう、このドクロ通りを平気で歩けるとは)」 メフィスト2世「さあ、どうした」
真吾「(落ちると、串刺しだ…)うわ…」
メフィスト2世「なにモタモタしてんだよっと」
真吾「うう、あー!」
百目「悪魔くん!っ!」
真吾「ああ、危なかった」
メフィスト2世「さあ、どんどん行くぜ」 真吾「あ!何だあの門は」
メフィスト2世「あそこを通るんだ」 真吾「…ん?…!」
メフィスト2世「へへへ、さすがに怖いらしいな」
真吾「行くぞ!あ…鬼だ!」
ピクシー「ケーッケケケケケケケケケケ」
真吾「ん?」
メフィスト2世「はははははははははは」
百目「ふふふふ、ふふふふふ」
青ピクシー「おーどろいたか」
赤ピクシー「ケケケケケ」
真吾「おどかさないでよ。ピクシーだったのか」
メフィスト2世「よく知ってたな」
真吾「悪魔人名録で読んだもの。双子の兄弟なんだよね。可愛いね」
青ピクシー「かわいいね」
赤ピクシー「かわいいね」
メフィスト2世「しょうもないダジャレ連発しやがって。んなことよりピクシー、
この辺でこうもり猫を見なかったか」
青ピクシー「見ーた見た。あっちだ」
真吾「お」 青ピクシー「こーこにいるはずだよ」
メフィスト2世「よし、こうもり猫!俺だ!メフィスト2世だ!いたら出てこい!」
こうもり猫「やばい、来やがった」
メフィスト2世「こうもり…」
ピクシー「ああ!」
メフィスト2世・百目「うわあ!」
こうもり猫「今のうちだ!」
真吾「あ、こうもり猫!」
メフィスト2世「なんだと!待て、このやろ!」
真吾「おーい、待ってくれ!」
メフィスト2世「くらえ!」
こうもり猫「うわあ、…」 メフィスト2世「こうもり猫!お前真吾とかいうやつが魔界を乗っ取ろうとしているって言ったな」
こうもり猫「こんち結構なお日柄で。メフィスト2世様、よ、いい男!魔界のプリンス。よいしょ」
真吾「こうもり猫ー!」
こうもり猫「あ、あいつ来やがった」
真吾「こうもり猫。いつ僕が魔界を乗っ取るなんて言った」
メフィスト2世「こうもり猫。俺を騙したのか」
こうもり猫「え、ううん。滅相もない」
百目「こうもり猫。どうしてそんな嘘を言うんだモン」
こうもり猫「へ、悪魔が人間に使われるなんてべらぼうなことがあってたまるかってんだい」
百目「だからメフィスト2世に嘘ついたのかモン」
こうもり猫「そういうこった。い、いけねえ…」
メフィスト2世「この俺を騙すとは、おのれ!」
こうもり猫「うわあ、うう!お許しを…」
メフィスト2世「許さん!」
こうもり猫「うわ、焦げてる」
メフィスト2世「魔力、光の稲妻!」
真吾「メフィスト2世。もうやめなよ。それくらいでいいだろ」
メフィスト2世「お、お前。こうもり猫のおかげで濡れ衣を着せられるとこだったんだぞ」
真吾「そうじゃないって、分かればいいよ」
メフィスト2世「な、なんだと。だけど騙された俺の怒りが収まらないぜ」
(ドン!)
真吾「あ…」
百目「悲惨な姿モン」
真吾「メフィスト2世。今度だけ、今度だけは許してやってよ。お願い」
メフィスト2世「よせやい。俺は悪魔だぞ。手なんか合わせられる覚えはないぜ」
真吾「ね、ね」
メフィスト2世「はあ…変なやつ」 こうもり猫「ああ、助かった。悪魔くんありがとう。あっしの命の恩人だ。よいしょ」
メフィスト2世「調子のいいやつだぜ」
ファウスト博士『おい、悪魔くん』
真吾「?」
ファウスト博士『もうとっくに午後の授業は始まっとるんじゃぞ』
真吾「ファウスト博士」
ファウスト博士『君は一刻でも早く真の悪魔くんになる為に悪魔の知識を学ばなければならんのじゃ。
すぐに教室に戻りなさい』
真吾「はい、ごめんなさい」
ファウスト博士『百目とこうもり猫もじゃ』
百目「はい」
こうもり猫「え、勉強ですか?」
ファウスト博士「よかったら君たちもどうかな」
青ピクシー「やったー」
赤ピクシー「勉強だーい」
メフィスト2世「え、俺が勉強?」 ファウスト博士「さあ、どうかな。この問題は」
真吾「はい」
ファウスト博士「なんじゃ。悪魔くん以外は誰も分からんのか。
げほ、悪魔くん教えてやってくれ」
真吾「38です」
ファウスト博士「そうじゃな」
ヨナルデパストーリ・幽子・ピクシー・百目・鳥乙女ナスカ「わー」
家獣「バウ―」
メフィスト2世「どうして悪魔が算数なんか勉強しなくちゃならないんだよ」
ファウスト博士「良い質問じゃな」
メフィスト2世「!」
ファウスト博士「算数ばかりでなく、人間界の色々なことを学ぶことによって、
お前たちはより人間の心に近づくことが出来るのじゃ」
メフィスト2世「なんでそんなことしなきゃなんないんだ?」
ファウスト博士「お前たちが悪魔くんと共に戦うためにじゃ」
メフィスト2世「な…けっ、バカバカしい」 [体育の時間]
・跳び箱
ファウスト博士「(ピーッ)」
家獣「バウー」
ヨナルデパストーリ「いけー」
「悪魔くーん」
真吾「ふっ!あっ」
百目「よっ」
ヨナルデパストーリ「えいっ」
幽子「ああ」
鳥乙女ナスカ「それ」
ファウスト博士「魔力を使っちゃいかん」
家獣「バウー」
(ドスン)
ファウスト博士・真吾・ヨナルデパストーリ・幽子・ピクシー・百目・鳥乙女ナスカ「ははははは、ははははは」
こうもり猫「…」
メフィスト2世「…」 [美術の時間]
・絵
・モデルはヨナルデパストーリ ファウスト博士「悪魔との契約の結び方を勉強しよう」
真吾「はい」
ファウスト博士「まず呪文じゃ。アグロンケタブグラムバイケオ」 ファウスト博士「この魔法陣は数字の組み合わせ。並べ方一つで自由に悪魔を呼び出せるんじゃ。
ただし間違えると大変なことになるぞ。いいかな?」
真吾「はい」 ファウスト博士「これは魔界のタロットカードじゃ」
真吾「魔界のタロットカード?」
ファウスト博士「左様。そのタロットカードを使えば未来を予知することも出来るのじゃ」
真吾「ん?」
ファウスト博士「さらにもう一つの使い方を教えよう」 家獣「バウー」
ファウスト博士「そのカードに気を集中させることによって、自由に操ることも出来る。
さあ、悪魔くん。あの的に当てるのじゃ」
真吾「はい。ふっ!」
家獣「バウ、バウ、バウー」
真吾「ファウスト博士!」
ヨナルデパズトーリ・幽子・百目・鳥乙女ナスカ「(パチパチパチパチパチパチ)」
ファウスト博士「うむ。さすがに悪魔くんの星を背負った子じゃ。見事じゃ。
だが、まだ卒業試験が残っておるぞ」
真吾「卒業試験!?」 真吾「あ…あ!ここは。あ、ああ!」
ファウスト博士『これから悪魔くんの卒業試験を始める。
課題はこの地獄の門を守るケルベロスを退治することじゃ』
真吾「……」
ファウスト博士「そのためには、まず魔法陣で仲間を呼び出し、皆で協力して退治するのじゃ」 真吾「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり。出でよ、仲間たち!」
百目「悪魔くん」
真吾「み、みんな!」
鳥乙女ナスカ「メフィスト2世とこうもり猫は来てないね」
百目「ここに来てるんだモン」
メフィスト2世「うわ」
こうもり猫「わっしょ」
メフィスト2世「な、何だい。ここは」
真吾「あ!」
ヨナルデパストーリ・幽子・百目「?」
ケルベロス「…」
ヨナルデパストーリ・幽子・百目「わあ!」
真吾「ケ、ケルベロス」 ケルベロス「ガウー」
真吾「…っ」
ケルベロス「一体俺に何の用だ」
真吾「お、お前を退治するんだ!」
ケルベロス「何だと?ぐははははは。俺を地獄の門番ケルベロスと知っての言葉か。
間違いだったら許してやってもいいぞ」
真吾「ま、間違いじゃないよ!」
ケルベロス「面白い。やってみろ」 真吾「わあ!」
こうもり猫「あわわわわ」
ケルベロス「こっちだ」
幽子「わー」
百目「ひい」
家獣「バウー」
こうもり猫「なんで俺がこんな目に。わ、どいて。どいて」
(ドン!)
こうもり猫「わあ、助けて!」
真吾「こうもり猫!」
ケルベロス「ぎやあ」
真吾「えい!」
ケルベロス「ぎやあ」
真吾「やった!目が弱点だ。こうもり猫今のうちだ」
こうもり猫「もうやだよ、俺こんなとこ」
ケルベロス「おのれー!」
真吾「幽子、豆ユーレイで目を狙うんだ」
幽子「はい。豆ユーレイちゃん、お願い」
豆ユーレイ「幽子ちゃんの為なら〜♪」
ケルベロス「(シューッ)」
豆ユーレイ「ひいい…」
幽子「ああ、豆ユーレイちゃん」 ケルベロス「ぐはははは。そんな豆粒が俺に通用すると思ってるのか」
真吾「鳥乙女、砂嵐で目を!」
鳥乙女ナスカ「分かったわ。魔力ハリケーン!」
ケルベロス「ぎゃあ、目が目が見えない」
ヨナルデパストーリ「うわ」
百目「飛んじゃうー」
真吾「もう一息だ!鳥乙女」
鳥乙女ナスカ「えい!」
真吾「やった!」
ケルベロス「(シューッ)」
鳥乙女ナスカ「ああ!」
こうもり猫「や、やばいよ」
(ドカッ)
鳥乙女ナスカ「あぁ…」
真吾「鳥乙女!」 百目「あいつの目どうなってるんだモン」
ケルベロス「こんな目つぶしぐらいで」
真吾「おっとっと」
百目「悪魔くん」
メフィスト2世「…」
真吾「ギリシャのオルフェウスは竪琴を弾いてケルベロスを眠らせたけど。わあ!」 メフィスト2世「…」
真吾「ヨナルデパストーリ!ケルベロスの弱点を知らないか!」
ヨナルデパストーリ「おほ、それではと」
真吾「早くしてよ!ヨナルデパストーリ!」
ヨナルデパストーリ「ふふ、尻尾である」
真吾「そっか、ありがとう。うわ!」
ケルベロス「うわ、涙でハッキリ見えなくなってきたわ」
真吾「はっ、はっ、はっ。ん?」
こうもり猫「よいしょ…」
幽子「うう」
真吾「皆疲れてる。僕がやるしかない」
ケルベロス「くそー、どこへ行ったんだ。あいつ」
真吾「おーい、こっちだ、こっちだー。家獣、百目。目くらまし頼むぞ!」
百目「分かったモン。家獣」
家獣「バウー、バウー!」
真吾「わあ!」
ケルベロス「ガウー」
百目「んー、パウ!」
(ピカッ)
ケルベロス「ぎゃあ!」
真吾「よし、今だ!たあ!う、うわあ!うわー!」
百目「悪魔くん!」
メフィスト2世「ああ、あいつバカなことを!」 真吾「う、うわあ…」
百目「悪魔くん!」
真吾「うわ…」
メフィスト2世「えい!」
真吾「うわ!」
メフィスト2世「魔力冷凍冬眠!」 百目「悪魔くん」
幽子「悪魔くん」
家獣「バウー」
こうもり猫「悪魔くん」 (バリンッ)
真吾「ん…あ!」
メフィスト2世「よくやったな」
真吾「メフィスト2世。うん」
ファウスト博士『合格じゃ』
真吾「あ!」
ファウスト博士『君は今日から正真正銘の悪魔くんだ。卒業の印として偉大なるソロモンの笛をあげよう』
真吾「ソロモンの笛」 ファウスト博士「呼び出した悪魔に言うことを聞かせる時非常に便利な笛じゃ。
悪魔くん、一日も早く悪い悪魔を退治して地上に大いなる幸せをもたらしてくれたまえ」
真吾「はい。わあ」 真吾『アグロンケタグラムバイケオ。我はそなたと契約する』
真吾「こうもり猫、君は」
こうもり猫「へっへへ。いやあ、あっしは今回は遠慮しますよ。忙しくて」
真吾「(〜♪)」
こうもり猫「ん?あー頭が痛い。いてててて…け、契約結びますー」
ヨナルデパストーリ・幽子・ピクシー・百目・鳥乙女ナスカ「あははははははは」
家獣「バウー」
真吾「メフィスト2世、君は?」
メフィスト2世「俺は勝手にやらせてもらうぜ」
真吾「え、そんな!」
メフィスト2世「しかし、人間のくせにケルベロスに向かっていく度胸は気に入ったぜ。これ、お前にやるよ」
真吾「え!」
メフィスト2世「我がメフィスト家に伝わる魔法の風呂敷だから、何かの役に立つはずだ」
真吾「あ、ありがとう」
メフィスト2世「ああ。じゃあな」
真吾「あ、メフィスト2世!」
メフィスト2世「また会おうぜ」
真吾「メフィスト2世!」 ファウスト博士「ははは。悪魔くん、ユダヤの預言書によれば、君の戦いに協力する悪魔が12人おる。
まずその12人。12使徒を探し出すことじゃ」
真吾「12使徒?」
ヨナルデパストーリ「へへ、わしたちでまず7人だわいさ」
ファウスト博士「残りは5人じゃな。メフィスト2世ともいずれ契約せねばなるまい」
真吾「はい。皆、よろしくね!」
ヨナルデパストーリ・幽子・ピクシー・百目・鳥乙女ナスカ・こうもり猫「おー!」
家獣「バウ―」
ファウスト博士「悪魔くん、これからの戦いは、辛く厳しいものになるだろう。だが君ならやれる。わしは確信しておる。
12人の仲間と共に」
真吾「はい」 次回予告
真吾「12使徒探しがいよいよ始まる。
タロット占いには、西より小さな家に住む巨人のカードが出た。
でも、なぜか世界中の人が、突然歯痛に苦しみ、僕もその事件に巻き込まれてしまうんだ。
人の不幸を喜ぶ悪魔は絶対許せない。
次回の悪魔くんは、魔法陣に、出でよ12使徒。
夢よ、届け君の心に」
『魔法陣に、出でよ12使徒』 <ナレーター>
人間に憑りついて不幸な目に遭わせる悪魔を退治するため、
一万年に一人現れるという悪魔くんが今蘇った。
真吾「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり!」 キリヒトの父「ん?うおおおおお!」
?「わしのご主人さまはどこだぞう」
キリヒトの父「お、お、うう…うああ!」 真吾「ファウスト博士の言っていた12使徒のあと4人とはいつ出会えるんだろう。
待ち人来る。西より、小さな家に住む、巨人。
一体何のことだ?うーん」 真吾「あーあ、見えない学校は卒業したけど、
今度はほんとの学校に行かなきゃなんないんだよな。あーあ」 コハル「あの子ったら急にいなくなったと思ったら、今度は夜更かし。全くもう。あむ」
茂「悪魔の勉強が忙しいんだよ」
コハル「そんな役にも立たないものを」
エツ子「変わった兄貴よね、全く」
茂「ま、そう言うな。エツ子」
百目「あ、悪魔くん。おはようだモン」
茂・コハル・エツ子「あははははは」
コハル「百目ちゃんたら」
真吾「すっかり家族の一員だね」
百目「ボク、ここ気に入ったんだモン」
真吾「ふふふふ。やったな。じゃ、行ってきまーす!」
コハル「ああ、真吾。ご飯は?」
エツ子「それより歯磨いたの?お兄ちゃん」
真吾「今日は朝当番だからどっちもパース!」 貧太「見えない学校?」
真吾「うん、悪い悪魔をやっつけるために、良い悪魔を養成する学校なんだ」
貧太「へえ、人間の君がそんな学校を卒業しちゃうなんてさすが悪魔くんだ」
真吾「あ、そうだ。貧太くん。いいもの見せてあげるよ。
僕が見えない学校を卒業した印に、ファウスト博士からもらったタロ…」
情報屋「誰に何もらったって?」
真吾・貧太「あ」
貧太「情報屋!」
真吾「ああ、何でもないよ」
情報屋「何でもないなら隠すことないだろー」
真吾「ダメだよ!」
情報屋「見せろよー」
真吾「ダメだったら!」
貧太「あ、キリヒトくん!」
真吾・情報屋「?」
キリヒト「はぁ…」
情報屋「おお、これはスクープのにおいがするぞ」 キリヒト「僕のパパは、考古学が趣味だっていうのは、皆も知っていましたね。
この間インドの遺跡調査から帰ってきたんです。ところが…」 キリヒトの父「(バクバクバクバク)」
キリヒトの母「パパ、もうおひつ10杯目よ」
キリヒトの父「(ガブガブガブ)」
キリヒト「パパ、水はバケツに15杯目ですよ」
キリヒトの父「わしゃ3000年も何も食っていなかったんだぞ。食った食った、眠いぞ」
(ガシャーン)
キリヒトの父「ぐわー。がああー」
キリヒトの母「パパ、ベッドで寝てください」
キリヒト「…」 キリヒト「きっとパパは、何か悪い病気にでもかかったんです。
おまけに僕もママも、パパのいびきで夜も眠れないし」
情報屋「そいつはお気の毒に」
真吾「元気出せよ、キリヒトくん。僕で良かったら相談に乗るよ」
キリヒト「ああ、神様…ああ…」
情報屋「おーい、特ダネさん!じゃない、キリヒトさん待ってー」
貧太「キリヒトくんの父ちゃんよっぽど重症みたいだな」
真吾「うん、なんか気になるな」 歯痛殿下「いてーててていていていててーいてーいていていていていてーいてーいていていてー」 真吾「やっぱりそうだ。キリヒトくんのお父さんは悪魔に憑りつかれたんだ。なに?それで」
歯痛殿下の手下「起きてる、起きてる。ん?」
(ガチャ)
歯痛殿下の手下「コツコツ」
エツ子「んぐ」
歯痛殿下の手下「コツコツ。ひょひょひょひょひょひょひょ」
(ガラッ)
歯痛殿下の手下「ひょひょひょひょひょ。ひょひょひょひょひょ」 キリヒトの父「があー。があー」
歯痛殿下の手下「…」
キリヒトの父「う、あああー!ああー!」 歯痛殿下「いてーててていてーいてーいてーいてーいててててーいてーいてー」 (ゴゴゴゴゴゴゴ…)
真吾「分かったぞ。あ、地震か」 (ゴゴゴゴゴゴゴ…)
真吾「どうしたの?皆」
コハル「真吾は大丈夫なの?歯は」
真吾「ぜーんぜん。あ、なんだ百目。君まで」
百目「痛い、痛いんだモン。痛いモン」
エツ子「一日に三度は磨く私が歯痛になるなんて…いてて」
真吾「ん?」
テレビ『世界各国に広がった歯痛の猛威は、強まる一方でその原因も不定のまま、
遂に日本にも押し寄せ、各地に大パニックを起こしています。
全国の歯医者さんはてんてこ舞いですが、そのお医者さんもまた、歯痛に悩んでいます。
加えて、あ、いて…加えて今朝から東沢地区中心に謎の地震が…』
真吾「…」
(ゴゴゴゴゴゴゴ…)
茂「なにもこんな時に地震まで。は、歯に響いてたまらん」
エツ子「い、いた」
百目「痛いモンモンモン」
真吾「…」 キリヒトの父「うわあ、いたーい!いたいたいたーい。あ、いたいぞう。いたたた。
いたーい」
(ゴゴゴゴゴゴゴ…)
キリヒト「ママ、どうしましょう。地震の原因がうちのパパだなんて」
キリヒトの母「そんなこと大きな声で言うもんじゃありません。
近所の人に知られたらどうするんです。祈りましょう」
キリヒトの父「うわあ!痛いいたーい!おう!おう、おおう、おう」
(ゴゴゴゴゴゴゴ…)
真吾「キリヒトくんのお父さんに憑りついた悪魔が、歯痛にかかって地震を起こしていたんだ。
このままでは町が潰れてしまう。メフィスト2世に急いで本物の壺を取って来させよう」
キリヒトの父「いたーい!いたーい!」 真吾「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり!」 メフィスト2世「親父(ずるずる)やっぱりラーメンは死神屋に限るな」
メフィスト老「出前が遅いのがたまにキズじゃ(ずるずる)」
真吾「もう、ラーメンなんか食べてる場合じゃないよ。
僕の友達のお父さんに、悪魔が憑りついて大変なことになってるんだ。
いいかい?この壺に刻まれた古代魔法文字によると」
メフィスト老・メフィスト2世「…」 ?「あ、それ!」
(ドン!)
?「あ、それ!」
(ドン!)
?「それ!」
(ドン!)
?「あ、それ!」
(ドン!)
?「おおう。もぐもぐもぐもぐ」
真吾『今から3000年ほど昔、古代インドにものすごい大食いの悪魔がいたんだ。
困った人々は、偉いお坊さんに頼んで、悪魔をこの壺の中に封じ込めたそうだ』 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:1341adc37120578f18dba9451e6c8c3b) メフィスト老「うーむ、象人のことじゃな」
真吾「そうなんだ」
メフィスト2世「つまり、悪魔くんの友達の親父に憑りついた象人が、
歯痛にかかって暴れてるって訳か」
真吾「うん、とにかくキリヒトくんのお父さんから、象人を抜け出させて元の壺に戻さなきゃならない。
だから、空を飛べる君に、インドに行ってこれを取ってきて欲しいんだ」
メフィスト2世「おっとっと。親父だって飛べるぜ」
メフィスト老「わしゃまだ腰痛が治っとらん」
メフィスト2世「ああ、汚ね。汚ね。汚ね。汚ね」
真吾「メフィスト2世、君とは友達になったはずだ」
メフィスト2世「勝手に決めつけるな」
真吾「このままじゃ、キリヒトくんも可哀そうだし、町だって大変なんだ。
どうしても契約を結んでもらうからね」
メフィスト2世「だあ…」
真吾「(〜♪)」
メフィスト2世「だあー!」
真吾「…」
メフィスト2世「…く、ちぇっ、わ、分かったよ。契約すればいいんだろ?悪魔くん」 (ゴゴゴゴゴゴゴ…)
茂「い…」
百目「モン、モンモン」
コハル「ああ…」
茂「ああ、痛い」
百目「んー」 真吾「…」
メフィスト2世「悪魔くーん!」
真吾「?」
メフィスト2世「ほらよ」
真吾「思った通りだ。ん?」
(ゴゴゴゴゴゴゴ…)
キリヒトの父「があー」
(ドーン!) (ゴゴゴゴゴゴゴ…)
キリヒトの父「…」
真吾「アブランソー、ボーゾー。出でよ、象人」
キリヒトの父「ああ、ああ、ああ…う、おお、おお、おお、おお!」
真吾「あ!」
象人「うおおい、ぞう」
(ドン!)
メフィスト2世「やった!早く象人をその壺に閉じ込めちまえよ」
真吾「うん!ちょ、ちょっと待ってくれ」
メフィスト2世「どうしたんだ、悪魔くん」
真吾「ここに封じ込めしもの、やがて魔界を率いし少年の、忠実なる12人のしもべとなろう」
メフィスト2世「魔界を率いる少年って悪魔くんのことだ。
ということは、悪魔くんに仕える12人のしもべ。まさか悪魔くん、象人が!」
真吾「西とはインドのこと。そして、小さな家とは壺。間違いない!象人こそ」
象人「わしはただご主人様を探そうとしただけだぞう」
真吾「君が探していたのは僕なんだ。象人、君は12使徒の一人なんだよ」
象人「んー?いたーい!痛い!痛い!」
(ゴゴゴゴゴゴゴ…)
メフィスト2世「悪魔くん、こいつが12使徒の一人なら、ソロモンの笛で言うことを聞かせられるはずだ。これじゃたまんないぜ」
真吾「よし!」
象人「痛いぞう。いたーい」
真吾「(〜♪)」
象人「…。痛いぞう」
真吾「効かない」
象人「いたーい!」
真吾「メフィスト2世!」 メフィスト2世「全く悪魔使いが荒いぜ」
真吾「…いた!あそこだ!」
象人「痛い、痛いぞう。痛いぞう。いたーい」
真吾「ソロモンの笛が効かないってことは、やっぱり12使徒じゃなかったのかな」
メフィスト2世「第一歯痛にかかる悪魔なんて。ははははは」
象人「あー、痛いぞう」
真吾・メフィスト2世「?」
真吾「待てよ、確か相手が誰だろうと歯痛にしてしまう魔力を持った悪魔がいたはずだ」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています