地銀は悲鳴! アベノミクスこそ総裁選の争点にすべきだ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/235986
2018年8月23日 日刊ゲンダイ

「このままアベノミクスを続けて本当にいいのか」――。総裁選の最大の争点は、アベノミクスなのではないか。
5年続けた「異次元緩和」が、いよいよ限界に近づいてきたからだ。

 大新聞テレビは伝えようとしないが、企業業績が一気に急降下しそうなのだ。
SMBC日興証券の集計によると、上場企業の2019年3月期の最終利益は、2・1%減の減益になる見通しだという。中でも、銀行は8・2%も減少するという。

 5年間「異次元緩和」を続けた安倍政権は、市場にマネーを大量に流すことで「円安」と「株高」を演出し、企業業績をアップさせてきたが、さすがに無理なやり方は限界に達しつつある。

「本来、金融政策は主役ではありません。“3本の矢”でいえば、主役は、あくまで“成長戦略”です。
しっかりした成長戦略がないと、強い経済にはならない。金融政策だけでは、どうしても限界があります。
その証拠に、株価も2万2000円で頭打ちとなっています。このままアベノミクスを続けても、景気が上昇することはないでしょう」(経済評論家・斎藤満氏)

 振り返ってみれば、アベノミクスが威力を発揮したのは、最初の2年間だけだった。
株価は1万1000円台から2万円へと2倍になり、為替も急速に「円安」が進んだが、その後は完全な頭打ち状態。
とうとう企業業績の拡大にもブレーキがかかり、これから急降下が予想されている。