首都圏では津波への認知度が低い。

そこで、今回は注意喚起の意味も含め、人口の多い首都圏、すなわち東京都、神奈川県、千葉県の海沿いの鉄道を対象に述べてみたい。

一都二県が発表した巨大地震における津波ハザードマップ(津波浸水の深さがわかる)をもとに、各駅への津波の高さを集計し、独自に順位付けを行ったのが次ページの表である。

高架駅の場合は、地表の津波想定高、地下鉄の場合はホーム付近の地表の想定高としている。

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この表を見るにあたり、まず心に留めていただきたいことがある。首都圏の駅では、数mの襲来想定から数十cm程度のものまで含めれば、50以上の駅が該当している。

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鎌倉高校前駅付近を走る江ノ電。海岸から線路まで高さがあり、背後に丘が迫っていることもわかる(筆者撮影)

しかも鎌倉高校前駅付近は丘が海まで迫っているので、すぐに高台に避難できるのに対し、長谷駅からは長谷寺など近くの高台まで約400mも離れている。

津波避難ビルも極端に少ない。長谷駅周辺にいて津波警報に接したら、一目散に長谷寺や大仏様の高台へと逃げる。

このことを念頭に入れておきたい。

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https://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/life/toyokeizai-222714.html?page=1