>>16続き

中略
――しかし、この"一億総安倍化"は、拉致問題以降、安倍首相や「救う会」が圧力を加え続けた結果でもあります。蓮池さんはインタビューや著作で、「家族会」も安倍首相や「救う会」に洗脳され、
政治的に利用されていたということを告発されていましたが、それも「北朝鮮への圧力を強める」という以外の選択肢を許さない空気に支配されてしまった理由ではないでしょうか。

蓮池 私も含めて「家族会」が安倍首相らに誘導されて、拉致問題解決とは関係のない政治的主張をし、その空気づくりに加担させられてしまったという問題はあると思います。
安倍首相は当時、いろんなかたちで私たちを洗脳し、懐柔していましたから。

そういえば、先日、あるメディアから「森友問題で籠池理事長が安倍首相から100万円をもらったと言っているが、蓮池さんは安倍首相から金銭をもらったことはないか」と問い合わせがあったのです。
で、記憶をたどって思い出したのですが、たしかにあったんですね。
2003年3月、家族会の事務局長として、アメリカ・ワシントンに行ったときのことです。ホテルに着いてロビーにいたら政府関係者が近寄ってきて「安倍からです。ワシントンで使ってください」と茶封筒を渡されたのです。
中には20万円が入っていました。
当時はつい受け取ってしまったのですが、安倍さんは、こうやってお金を渡すのが常態化していたのでしょう。
他の家族会や拉致被害者のなかにももらっている人は当然、いると思います。

もちろん安倍首相からお金を受け取ってしまったことは、いまは反省していますし、強く後悔しています。
それ以前に、アメリカに行くべきではなかった。
実際、日本政府が勝手にどんどん米高官との会談日程を入れて、完全にパフォーマンスとして利用されただけでしたから。
でもあの状況下では、自分たちを助けてくれるのは安倍首相だ、安倍首相の言うことを聞いていれば、拉致問題は解決するというふうに思い込んでしまっていたんですね