研究の進み方はトンネル堀に例えられる。

しかし研究予算は圧倒的に足りない。
そして、研究者が十数人以下と非常に少ないので、簡単な研究ですら並行して進める事は不可能。

トンネルで例えれば、1方向から1直線に出口までとてもとても長い期間掛けて掘削し開通させるような状態。

例えば構想時点で、
歯根膜を自己組織培養で5種類、他家細胞培養で5種類の検討で計10種類、
人工歯と歯根膜の間を生体生成の象牙質成長方法の検討で5種類、又は衝撃対策で半プラスチック素材への歯根膜生着の検討で5種類。
歯の土台の材料の検討で10種類、
その受け皿歯槽骨の再生で5種類、
移植時点での人工歯保護方法の検討で10種類。
歯根膜の歯周病菌への抵抗検討で25種類と

計60種類の方法を試験したいとする。

国の予算枠の制限から3-4人の研究員のグループが全国で僅か3チーム、全世界でもその3倍程度と少なければ

一番シンプルな衝撃耐性力のない金属の様なアパタイト基剤に歯根膜の生着性の程度の研究からスタートし
その研究の良否の判断に最短で3年間費やし
その結果を受けて、次の歯根膜--生体アパタイト生成--金属状のアパタイト基剤の検討を3年間掛けて10例まで研究し
そして、その結果を受けてその他の課題を10例・・・
その3年後に残りの10例を3年間・・・
約10年かけて30例集めて良好な例、不良例を比較検討し、良好な成績を収めた時の条件と不良例の条件のあぶり出しに、また3年・・・
と10年掛かっても研究は遅々として進まない。

その後も、耐衝撃素材の人工歯と歯根膜の生着検討も3年間
次に、天然歯同様の熱伝導率を持ち、耐衝撃性も兼ね備えた人口歯基剤の検討で3年間・・・・