十六日午後一時五十分ごろ、東京都葛飾区小菅一、東京拘置所の北側に
ある水路で、「犬の頭のようなものがたくさんあって気持ち悪い」と、
女性が交番に届け出た。警視庁亀有署員が確認したところ、犬とみられる
動物の頭部二十九個が水路の底に沈んでいるのが見つかった。

 足立区の輸入販売業の韓国籍男性(82)が同八時すぎ、同署に電話で
「自分がやった」と申し出た。同署は廃棄物処理法違反の疑いで、
男性から任意で事情を聴いている。

 調べでは、男性は食肉用の犬の胴体と頭部を中国から輸入。
精力剤などに使う頭部が売れ残ったため十月二十日ごろ、二度に分けて
自転車で運んで捨てたという。男性は「初めは有料ごみに出していたが、
近所に苦情を言われて処理に困って捨てた。水路のコイのえさに
なると思った」と話しているという。

 水路は幅約八・五メートル、水深約四十−五十センチ。見つかった頭部は腐敗が激しく、縦約二メートル、横約一メートルの範囲にまとめて捨てられていた。