↓訂正

○「易の道」 〜其の弐〜

有為転変する世相に直面して、変化の実相を掴み取ろうとしたのが、易経思想
の形成者たちであった。有為転変は日々の現実として彼らに与えられている。
この様々に生起する現象を、ただ無秩序としか観る事が出来ないとすれば...
そこに生きる人間は、ただ浮草のように右往左往する以外にない。転変する
時流に対して、人間の主体性を確立するためには、生起し消滅する現象を貫い
ている不変の法則をつかみ出し、それによって逆に現象を支配しなければなら
ない。

易の「易簡」「変易」「不易」の三義はうなずける。

世界は絶え間なく変化している。これは変易。
しかし、そこには一定不変の法則が働いている。これが不易。
そしてその法則は平易簡明(シンプル)な形式で表される。これが易簡。

だからこそ、森羅万象に貫通する。

易学の考え方に沿って物事を探求してゆくと...
やがてシンプルな...従うべき不変的な法則に辿り着く。