日銀の損益分岐点は1万8434円 
26日終値が1万9241円 あと800円の下落で「日銀の含み損」が現実化、
信用力はガタ落ちし、円の信頼度が低下する危険性=黒岩泰氏 
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/244920

 日銀は昨年1年間に6兆5040億円のETFを購入。
過去最大の買い入れ額だったばかりか、黒田東彦総裁が目安としていた6兆円を
軽く突破した。それだけに市場では、2019年は買い入れ額を減らすべきとの
指摘が相次いだ。ところが日銀は、そんな憂いなどお構いなしだった。

「日銀は現在、取得価格ベースで約25兆円のETFを保有しています。
しかも買い入れ中心で、ほぼ売却しません。市場に流通する浮動株は減少するばかりです。
今のペースで日銀が株を買い続けたら、ユニクロのファーストリテイリングは約2年後に
浮動株がなくなるといわれています」(株式アナリスト・黒岩泰氏)

 ニッセイ基礎研究所チーフ株式ストラテジストの井出真吾氏の推計によると、
日銀の保有株の損益分岐点は1万8434円(11月末)だ。
きのうの最安値は1万9241円。あと800円あまりの下落で含み損が現実になりかねない。

「マイナスに転落しないためには、自ら株を買い続け、株価を維持するしかありません。
含み損なんてことが公になったら、日銀の信用力は世界的にガタ落ちし、
円そのものの信頼度が低下する危険性があります」(黒岩泰氏)