家での緩和ケアが難しかったのは、まず安全面で、母の体力、筋力が落ち、簡易トイレにすら行くのが危険になったこと。つかまってでも立てる状態の時はよかったが。
家族の負担の面で父の睡眠時間が極端に少なかったこと。早い段階でオムツにすれば良かったが、本人の希望で実行せず、夜中も対応していたため。また、段階が進んで、24時間誰かがついている必要が出てきたが、それぞれが仕事、家庭を持ち、現実的ではなかった。
身体的な面で、床擦れが進み、皮膚がむけて来たこと。歯磨き一つにしても、上手くしてあげられず、本人にとって快適でなくなっていったこと。
週二回の通院がかなりの負担になったこと。
前もっていろいろ考えていたつもりだったし、訪問看護師、ケアマネ、ヘルパーさんの支援は多大であったが、断念せざるを得なかった。
家で看取る、できるだけ家での時間を過ごしたいと考えている方の参考になれば。