実は癌について興味を持つようになったのは戸塚洋二さんという人が書いたブログで、いまは消されて見れないんだけども、存命中はノーベル賞にもっと近い物理学者と言われてただけあって素晴らしい内容のブログだった。
その戸塚さんが物理学者らしく抗がん剤について客観的なデータを残していたのだが、晩年はその副作用がひどく、おそらく苦しみの大半は副作用のせいだったのではないかと思う。このあたりは、立花隆も癌に関する本の中で触れていた。
抗がん剤は、その抗がん剤が成果を示さないと、べつの薬を試す。しかし従来の薬をやめて新しい薬に切り替わるのではなく、今までの薬に加えて新しい薬が投与される。するとどうなるのか?
副作用だけで、命に関わるような重篤な症状が現れる。これが現代における癌治療の限界であり矛盾だ。それを戸塚さんは体現していた。