>>531
厳しい状況だと思います。が、肝細胞癌はゆっくりと進展しますので、
癌そのものよりも、その周辺(閉塞性黄疸や肝細胞癌破裂、門脈閉塞など)が予後に影響する
(つまり、次に起こったらあっと言う間に命をとられるかもしれない)と思います。

> 今、お医者さんから言われているのは、TAIで太ももから抗がん剤(5FUなど)
> を流す(リザーバーを取り付けるかもとのこと)、肺に転移した癌は、
リザーバー動注でしょうか。5FU-CDDPか5FU/IFNだと思います。
効く人にはかなり効きますが、感覚的には全治療の5%程度だと思います。

> ネクサバールで抑えるしかないというものです。
進展を抑制すると言われていますが腫瘍を小さくする性質のものではなく、
またそれなりの副作用があるので、やってみて反応を見ながら、ということになるかも。

> @今のところ、余命宣告のようなものが全くないのですが、これはこちらが
> 聞いていないから医者は言わないものなのでしょうか?
伺った状況からすると、具体的な期間を言うのは難しいと思いますが、
少なくとも厳しい状況にあり、さらに急変もあり得る、という話はされているべきかと。

> A客観的に上記の状況ですと、余命はかなり厳しい(1ヶ月程度?)という感じ
先の通り余命の期間を言うのは難しいと思います。何らかの出来事が起こったときには
数分から数日の予後のこともあり得ると思った方がよいかと思います。
逆に癌がおとなしくしていてくれれば数ヶ月単位の予後はあるかもしれませんし、
何らかの治療効果があれば、予後はさらに伸びる可能性もありますが、
しかしいずれにせよ完治はむずかしいと思います。
もし状況が好転すれば、その稼いだ時間でやるべきことをやっておく、というのが
現時点で考えられる最善の道筋ではないでしょうか。

> B治療手段として、手術やTACE、放射線(陽子線)などはないのでしょうか?
> (医者が言うように、TAIとネクサバールしかないのでしょうか?)
肺転移がある以上根治は望めず、手術は活動可能な期間を縮めるだけだと思います。
(それでも予後に影響する因子を取り除けるなら手術の目もありますが「姑息術」という括りになります)
TACEかTAIの区別は、実際の画像を見てみないと何とも言い難いですが、話より
門脈本幹の腫瘍栓と胆管浸潤からの肝細胞癌破裂がありそうに思えます。
だとすると肝門部の腫瘍なので、手術では手を出し辛そうです。
TACEはfeederを見て可能なら、ということになりそうです。
また肺病変がある以上、どちらが予後に影響するかの比較での治療になります。
放射線治療(や重粒子線治療)は、やってみる価値はあるかもしれませんが、
これも「どこが予後に影響するか」での相対的な治療になります。

以上より「残された体力の中で、一番予後に影響しそうな部分を可能な方法で叩く」のが
治療方針となりそうですが、どこに対してどのような治療を行うかは、担当の先生の持っている情報との
相談になると思います。
いずれにせよ残された時間はそう長くないと想像されるので、残された時間で何をするべきかを
検討されてはいかがでしょうか。