癌を早期発見できた人のサロン
【 肝臓ガンの診断 】
肝臓は、鈍感な臓器で、肝ガンが発生しても通常の肝機能検査にはガンとし
ての異常所見が現れないことが多く、そのため一般的には血中腫瘍マーカー
や腹部超音波検査(US)で、ガンのスクリーニングが行われています。
腫瘍マーカーにはアルファフェトプロテイン(AFP ) とPIVKA2があります。
AFPは肝硬変でも高くなることがあるため、AFPのみで肝ガンと診断するわけ
にはいかないようです。
PIVKA2はAFPが上昇しないタイプの肝ガンや早期肝ガンの診断に役立ちます。
超音波検査とは、超音波を発生する機械を当ててお腹を観察する検査法です。
直径1cm程度の小さい肝ガンも診断できます。
CTとは、レントゲン的に身体を輪切りにする方法です。どちらの検査でも
肝ガンの存在や、その拡がりが診断できます。
また、合併している慢性肝障害の程度も検査することができます。CTでは
リンパ節転移の有無も診断できます。
精密検査としては肝血管造影がおこなわれます。肝臓内を走るどの動脈がガ
ンに栄養を与えているか、脈管侵襲があるかどうかを調べます。
また、血管造影をしながら CT 撮影を行い, 通常のCTでは見つけることが難
しい主病巣以外の数ミリのガンを診断します。
【 肉腫 】
肉腫(にくしゅ)とは、骨、軟骨、脂肪、筋肉、血管等といった非上皮性細胞
由来の結合組織細胞に発生するガンということになります。
広義の「がん」(悪性腫瘍)には含まれるが、狭義の「癌」(癌腫)とは区
別されています。
骨のがんである骨肉腫も、前述の病理学的定義から言えば肉腫のひとつです
が、臨床的所見上は、固い組織から生じる固い病変であり、語源とは異なっ
ています。
また、顕微鏡的所見や治療方法についても他の肉腫と異なるところが多い
(良性の間葉系腫瘍についても、同様に骨腫瘍とそれ以外とでは違いが大き
い)。このため、腫瘍整形外科領域では骨と軟骨以外の間葉系組織=軟部組
織から生ずる肉腫を「軟部肉腫」(或いは「悪性軟部腫瘍」)としてひとま
とめに扱っています。