>>815

あまり参考になるかどうかは判りませんし、与太話程度に捉えておいて下さい
巷でも「腰を落とせ」という言葉自体は良く聞きますが、

武術的な観点でいう「腰を落とす」という動作を正しく行う為には、
まず「その際に床を蹴らない」、「脚で踏ん張って自重を支えずに膝を曲げる」、
「腰を落とす際に身体のどの部分も遅れずに順体のまま落とす」といった、
相当に難しい条件をクリアする必要があります

黒田氏が書籍等でしつこい位に「一調子の動き」を強調されるのも、武術においては
それが如何に重要な事柄であるかを熟知されているからですが

もし動き出し直前の一瞬の溜めや、踏ん張りも無く、
初手から加速(速度のバラつき)もつけずに“一定の速さ”を維持しつつ
スッと動いて「腰を落とす」といった高度な動き方が体得出来たなら、

例えば軽く相手に触れつつ「腰を落とす」だけで、その相手を力感無く
ストンと床に崩したり倒したり出来る様になるし、斬撃を繰り出せば、
受け手となる相手が、その剣を受け止める事が出来ず、腰砕けに崩されながら
斬られてしまうといった、傍目には不思議とも取れる身体の動きが獲得できるからです

胡散臭く思われるでしょうが、でもこれは別段不思議な事ではなく、
加減速が殆どない、ほぼ等速の動きに対しては脳がうまく認識できないという
人間の生理的な反応を利用した、武術の技の根幹といえる部分なのです