>>854の続き
護身術における武器術であるが、まず武器をどうとらえるかが問題だ。
普通は殺傷目的に作られたもので刀やピストルなどを言うのだろうが、ここではもっと広くとらえたい。
いわゆる用法上の武器も含める。要は攻撃に使える物ならなんでも武器として考えたいのだ。このような広義の意味での武器である。
それと同じように、防具も盾のような専用品でなくても、代用できるものは防具として扱い、道具を扱うという共通性から武器術に含めて考えたい。

前にも書いたが、刀剣類や銃器のように一般人には無縁の武器は、その武器の特性を知っておく必要があっても、武器そのものの練習はほとんど必要ない。
持っている人以外、使うことがないからだ。
ただ、一部の武器の基本技は学ばなければならない。槍や刀や短刀などだ。これらは他の形の似た物を使うときに応用できる。

護身専用品で特別な使い方を要する物は、当然、そのための練習が必要だろう。例えばスプレーの早撃ちだ。西部劇のガンマンになった気分になれるかもしれない。

護身の場面で攻撃や防御する場合、素手より物を使ったほうが有利なのは当たり前なので、その時、手近にある物のうち一番有利になる物を使うという発想は誰でもするだろう。
(ただし、2段階過程理論の呪いにかかり、なぜか自分がこだわっている技が出てしまう人は除くw)
ただ、物を使った方が有利だと言っても、その使い方を練習していなければ効果は少ない。
だからといって、なぜかあらゆる武器の訓練をしているモンド護身術のように、身の回りのあらゆる品物を使って訓練するというのは無理がある。

では、どうするのかと言うと、まず、身の回りにある多くの物の中から武器や防具の代わりとして使える物を選び出し、使用法や形状の特徴ごとにいくつかに分類する。
そして、その分けたジャンルの中の代表的な物で練習するのが効率的だと思う。
ただ、実際に練習する場合はその物で直接ではなく、分類した物の特徴を持っていて、かつ、訓練の使用に耐える物を探してきて(なければ作る)行うべきだろう。
要は訓練に使う物は、種類が少なく、丈夫で安全なものがいいということだ。
ただ、少なくしても5種類くらいにはなると思う。
そして、それらの物を個別の術として練習するのだ。
(続く)