金と地位がひしめく新宿の高層ビル街。
止まる1台の磨き上げられた黒のセンチュリー。
降りてきたのは50代くらいで175cmほどの男だ。
褐色の肌に鍛え抜かれた屈強な肉体を持ち男らしい鋭い眼光。
倉井氏だ。

運転手に後部座席の扉を開けられ、とある高層ビルに姿を消していった。
おそらく重役会議でもあるのだろう。
スーツは一目で高級なものと分かった。
あのスーツはイギリス製の某メーカーのもので一着一着がオーダーメイドで高級品と聞く。
あの姿を見て私も倉井氏のようになりたいと思った。