余りにも時代の変化が急激過ぎた。
特にヒクソングレイシーの出現が鮮烈過ぎた。
「ヒクソンと戦って勝てますか?」という下らない質問がマスコミに溢れた。
ヒクソンのルールでやったら勝てるわけがない。
しかしヒクソンは自分のルールでしか試合をしない。
更にしかし、ヒクソンは実際に試合をして相手を無惨に失神させてみせた。
世界最強の称号はグレイシー柔術にわたった。
まさか剣術で対決しましょうとは言えない、という思い込みに縛られていた日本武術界だけど、おそらく近い将来「剣による試合」は実現する。
刃引きの刀にセンサー付きの防具で判定システムを構築すればいいからね。
黒田さんは時代のエアスポットに埋没してしまった。
本物の実力者なのに、実戦の場が皆無だったせいだな。