>重油はJIS規格によって、動粘度により「1種〜3種」
に分類されており、順に「A重油」「B重油」「C重油」と呼ばれる。

日本独自の税制上の分類。ディーゼル車の燃料として
ガソリンスタンドで販売されている軽油とほぼ同じ成分である。
若干炭素の含有率が高いものの、
ディーゼルエンジンを回すうえでは何の問題もない。
軽油には1リットルあたり32.1円の税金(軽油引取税)がかかるが、
用途を農業用・漁業用に限定することを条件に
無税としたものがA重油である。精製原価を超える税金がかかるため、違法行為であるが、無税のA重油をトラック燃料に
用いようとする行為はあとをたたない。管轄省庁では簡易に
検査できるよう、A重油にはクマリンという化学物質を混入する
ことを義務づけている。ある種の試薬を混合することで発色し、
簡易に軽油とA重油を識別出来るようにされている。

また、問題ないとしたが、これは現在では旧型に類する
ディーゼルエンジンである事に注意する必要がある。
近年の自動車用ディーゼルエンジンでは、排気ガス対策として
EGRや触媒を設けており、またガソリンエンジン同様燃料噴射や
ノックコントロールなどを電子制御ECUで行っている為、
熱量や硫黄含有量の異なるA重油を使用すると、
トルク低下・黒煙増大・バルブリセッション
(バルブやバルブシートが腐食してしまいバルブ
が閉じる事が出来なくなる)の原因となり、
最終的にエンジンの寿命を縮める事になる。