今こそ血涙の文字で告白しよう!!
僕たちが純粋な輝きを失って大人になってしまったらお座なりとおべんちゃらと、陰口と
服従と妥協と計算と倦怠の中で、ずるがしこく、びくびくしながらネズミの一生を送るように
なるんだ。
それから結婚して子供を作って、世の中でいちばん醜悪な母親という大人になるんだ。
ああ、時間の流れとはなんと残酷なのだろう!!
生きることと老いることが同義語だという過酷な命題を悟らなければならないんだ。
老いはまさしく肉体と精神の双方の病気だったが、老い自体が不治の病だということは、
人間存在自体が不治の病だというに等しく、われわれの肉体そのものが病であり、
潜在的な死なんだ。
衰えることが病であれば、衰えることの根本原因である肉体こそ病だった。肉体の本質は
滅びに在り、肉体が時間の中に置かれていることは、衰亡の証明、滅びの証明に使われて
いることに他ならないんだ。
このままだと僕たちは腐敗して汚れて蝕まれたおぞましい大人になってしまうんだ。
テチには限られた貴重な時間を死にものぐるいで生きてもらって思う存分に輝いてもらいたい。
一分一分、一秒一秒、二度とかえらぬ時を、人はなんという稀薄な生の意識ですりぬけるの
だろう。そして血が失われるように時が失われていく。
そしてテチが二十歳になったら、その最後の輝きの絶頂の中でステージ上で美しく鮮烈に
死んで欲しい。
ああ、テチの光輝あふれる美しい肉体と精神が劣化することも衰退することもない永遠の伝説
となるために無慈悲な時間の流れを止めたい!!
その時、テチには誰かもわからない僕も自殺する。
大人になるテチなんか絶対に許さない。僕はテチと血まみれになって心中する。
これだけはわかって欲しい。僕が誰よりもテチを永遠に愛していることを・・