鳥内監督

「関学には体罰がない。だから強い。俺も在学中は下級生の時から意見してたが、殴られたことはない。勝つために一番ええ方法を考えてきた。
殴られながらやっても限界がある。自分がされた体罰をそのままやる指導者は
カッコ悪い。言葉で言えばいい。手をあげること自体、
教えるセンスがないのを証明しているようなもの。家庭でも同じや」

 目の前の勝敗はもちろん大事だが、何よりも卒業後に学生時代の経験を生かしてほしいと考えている。 「なんぼ(技量が)いい選手がおっても、サボり、
うぬぼれが出てきたらあかん。チームに伝染する。そんな選手ならやめて
もらっていい。卒業後は私利私欲に走らず、社会や家族のために頑張ってほしい。嫁さん、子どもをしっかり守ってほしい。スポーツ自体が相手の弱点を
突くイヤらしい面もある。(世の中に出て)簡単にだまされるなよ、
と言いたい。最初から関学ファイターズで日本一になったとか自慢せず、
『あいつ、なかなかやるな。ファイターズ出身か』と言われるぐらいの
人間になってほしい」