【ゾンサガ】サキ「たまごっちが育てられる…!」
⚠注意
・ゾンビランドサガの二次創作SSです
・口調がおかしいこともあります
・もしかしたらキャラが崩壊してるかも
以上でもおけーなゾンビィさん達ならどうぞ 〜ゾンビランドサガ2話某ラップシーン振り返り中〜
サキ『思い出したらなんか変わんのか?仲間にゃ会えねぇ。たまごっちだってもう育てらんねぇ!』
さくら「!?ちょっとまって」
サキ「あ?んださくら。突然大声出して。」
さくら「育てられるyo!」
サキ「は??」
さくら「だから、LINEで発見たまごっちが2018年下旬からLINE QUICKで遊べるようになったんだyo!」
サキ「なん…だと…」 さくら「というわけで巽さんから連絡用で渡されたスマホを使ってたまごっちをやっていきたいと思います。」
愛「チャイルドフィルター付きとは舐めたものね。」
サキ「その、ちゃいるど?なんとかはどうでもいいんだよ!重要なのはたまごっちはやれんのか!?やれねぇのか!?」
さくら「もちろんできるったい!」
純子「わぁ、かわいいキャラクターがこんな薄い箱の中にいるなんて、私がいない30数年の間に色んなことが変わったんですね。」
リリィ「わあーい!たまごっち久し振り!!リリィたまごっち大好き!」
愛「サキとリリィはちょうどたまごっちの世代だものね。」
ゆうぎり「なんやら楽しそうでありんすなぁ。」
さくら「とりあえず皆LINEには登録してあるから、このLINE QUICKとフレンドになっ「ちょ
っと待った!」
リリィ「なにー?サキちゃんうるさーい。」
サキ「お前らまさか…1人1匹でたまごっち育てる気じゃねぇだろうなぁ?」
純子「だ、だめなんですか?」
サキ「子育て舐めんじゃねぇ!!」ドン
リリィ「ひぅ、サキちゃんこわーい。」
サキ「お前ら歳いくつだ。言うてみぃ。」
さくら「いや、まあ、享年17やけど。」
サキ「ばっきゃろー!ここにいる皆まだガキやろがいっ。そのガキば1人で子育てだあ??たまごっちは玩具じゃねぇんだよっ!!!」
愛「いや児童向け玩具でしょ。」 ゆうぎり「サキはんの言う取りでありんす。箱の中の小さな命とて命は命。粗末にしたらバチがあたりんす。」
リリィ「あのねゆうぎりん。別にこれ中に生き物がいるわけじゃないんだよぉ?」
サキ「うちらフランシュシュはいつからそんなバラバラになっちまったんだ。グループの強みは個々が互いに補い合いお互いを高めあっていくことにある。そうは思わんか?」
たえ「あ、ぁう!あぅああぅあっ!」ブンブン
サキ「…!たえ‥お前は分かってくれるか。そうだよな。たえお前、このグループの事大好きだもんな。」グスッ
純子「え、あの…私…。」
愛「純子、無理にコレに合わせる必要ないから。」
サキ「と、に、か、く!たまごっちは皆で1匹だ。皆で協力して最高に幸せなたまごっちを育てんだよ。良いな?」
愛「はいはい。勝手にして頂戴」
さくら「あ、あはは。皆がそれでいいなら私も
いいよ。」 サキ「というわけで、まずはたまごを鵜化させるところからだ。」
さくら 「このたまごをタップすれば生まれるみたいだね。」
リリィ「リリィがタッチしたーい!ねっ、いいでしょ?」
サキ「あぁ!?何勝手にキメてんだ」
リリィ「えぅ、サキちゃこわい。」ウルッ
純子「あ、リリィちゃん泣いちゃいました…」
愛「ちよっと、どうすんのよサキ。」
さくら「ど、どやんすー、どやんすー。」オロオロ
ゆうぎり「サキはん、ここはリリィはん譲っておくれなんし。」
サキ「お、おいチンチク、意地悪して悪かったって。お前の手でこのたまごっちを生まれさせてやってくれよ。頼む。」
リリィ「ほんとにリリィが生まれさせていいのぉ?」
サキ「おう!女に二言はなか!」
リリィ「やったー!じゃあ、いくよー!」ポチツ
ピュイピュイピュイピュイ
ピカーン サキ「う、うおお!キターーーーー!」
さくら「元気な男の子たい!たまぼっちやって!」
純子「わぁ、かわいいですね。」
愛「へぇ、結構可愛いじゃないの…」トゥンク
リリィ「名前つけるんだって!みんなで考えようよー。」
ゆうぎり「そういや、うちのお得意さんの名前に鳥の前がついた…そうそう、鴨って名前の殿方がおりんしたなぁ。」
さくら「か、鴨ってもしかして芹沢鴨のこと…?」
リリィ「えー、全然可愛くなーい。ここはリリィの名前からとって「豪まさおは流石にないやろ。」
リリィ「ち、違うもん!サキちゃんきらいっ!!」
純子「なかなか決まりませんね…」
さくら「うぅーん、なんかいい名前ないかなぁ」
たえ「あ、ぁう、あぁ」
さくら「ちょ、ちょっとたえちゃん!?」
[どらとり太郎]ピピッ
一同「「「……」」」 まあゆっくり投稿してくよ。見てくれてる人はありがとう
愛「ま、まあとりあえず、まずは食事を与えましょう。」
サキ「そうだな。腹が減ってはなんとやらだからな。」
さくら「ええと、ご飯はおせわから選べるみたいだけど、おやつと何が違うんやろ。」
純子「とりあえずお腹空いてるみたいなのでまずはご飯からいきましょう。」
サキ「この何度でもあげられるっぽいミルクをあげてみようぜ」
ゆうぎり「握り飯の印がでてきましたなぁ」
純子「多分、これは空腹ゲージなんじゃないでしょうか。」 さくら「じゃあ、このおやつは何が上がるんやろう」
リリィ「虹色のゲージが溜まったね。なんだかドラドリ太郎嬉しそう!」
愛「この虹色のゲージが機嫌をあらわしているみたいね。」
純子「この子まだお腹空いてるみたいですよ。ミルクもっとあげましょう。」
リリィ「あはは。はやく脛毛が生えてこない程度に大きくなって止まれ〜。」
さくら(たまごっちの脛毛てなんやろか…) 翌日
サキ「お、おい!大変だ!!」
リリィ「どうしたのサキちゃん。」
サキ「いいから皆これ見てくれ。」
たえ「あぅ、あーー!」
愛「あ、成長してたまぼっちがあひるくっちになってるわ。」
ゆうぎり「反抗期になったみたいでありんす。」
純子「成長が早いですね。」
さくら「でもこの子お腹空いてるみたいだよ?」
純子「もう朝ごはんの時間ですもんね。」 サキ「あれ?昨日あった飯がなかとや。」
愛「多分あれは乳児用の食事だからこの子には合わないんじゃない?」
さくら「このショップってところでご飯が買えるみたい。」
純子「でも私達お金なんて…」
サキ「そんなんマジの金なわきゃねぇだろどんだけ悪どいんだよ。」
愛「ゲーム内の仮想通貨があるのね。」
リリィ「ミニゲームとかで貯められるみたい!リリイゲームしたーい!」
サキ「おう、やるからにはテッペンとれよ!」
さくら「上から落ちてくる果物をキャッチするゲームみたいやね。」
リリィ「いくよー!スタート!」 リリィ「あぅ…思ったより難しかったよ。」
純子「結構沢山落ちてくるんですね。」
ゆうぎり「落ちてくる毛虫の罠を避けるのも至難の業なんし。」
愛「次私やっていい?」
サキ「おう、頼むぜ愛。」
さくら「わわ!愛ちゃん上手やんねー!」
愛「言ったでしょ。動体視力だけはいいのよ私。」
ドドン
純子「愛さんすごい。1番いいランクですよ。」
愛「そんな大したことじゃないわよ。//」
サキ「でも一番良いランクとっても200ポイントかぁ。おにぎり一つしか買えねぇよ。」
さくら「確かに少し手間がかかりそう。」
ゆうぎり「ほなここにある広告視聴一回で500ポイント言うのはいかがでありんすか?」
リリィ「あ、ほんとだ!これならずっと短く簡単にポイントが稼げるよ。流石ゆうぎりん良く見てるね。」
ゆうぎり「ふふふ、ありがとうござりんす。」 サキ「んじゃ見てみっか。」
ポチ
ゴインゴイン#$∇⇔イエスッデベロッデベロッウォオオォー
タイセツヲシルヒトノホンダニューシャトル
純子「これで大体5秒くらいですから、大分効率がいいですね。」
ポチ
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タイセツヲシルヒトノホンダニューシャトル
愛「まあ1時間に1回しかできなくても10時間分貯まるなら十分お得ね。」 ポチ
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タイセツヲシルヒトノホンダニューシャトル
ポチ
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タイセツヲシルヒトノホンダニューシャトル 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:1341adc37120578f18dba9451e6c8c3b) ポチ
ゴインゴイン#$∇⇔イエスッデベロッデベロッウォオオォー
タイセツヲシルヒトノホンダニューシャトル
純子「あの、これって。」
ポチ
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タイセツヲシルヒトノホンダニューシャトル
サキ「ああ、おかしいよな。」 ポチ
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タイセツヲシルヒトノホンダニューシャトル
サキ「たまごっちが本田ドライバーとかありえねぇ!普通カワサキだろうがっ!!」
リリィ「サキちゃんちがーう。」 さくら「お金も溜まったし、とりあえずご飯食べさせないかんね。」
愛「ショップ開いてって、うわっ炭水化物だらけじゃない。」
純子「ちょっと体に悪そうですけどまあ人間じゃないと思えば。もしかしたら炭水化物から色んな栄養を作れたりするかもですよ。」
サキ「じゃあまあ、とりあえずこのお弁当をやろう。」
ゆうぎり「腹は満たされたみたいでありんすけど。」
リリィ「なんだか機嫌わるそー。」 愛「何が足りないんだろう。おやつかな?」
純子「だめです。おだんごをあげて虹色のゲージは溜まってるんですが。よくはなってないみたいです。」
さくら「あ、タッチしたら何か喋り始めたよ。」
サキ「なになにー、風邪ひいた?なるほど、それで機嫌が悪かったわけか。ならこの救急箱でっと。」
愛「よかった。治ったみたい。」
さくら「でも生後一日で風邪って、人間だったら死んでるところたい…。」 リリィ「リリィ達のなにがいけなかったんだろう。」
サキ「そういや、たまごっちはちゃんと部屋と体を清潔に保ってないと飯をしっかり食べていたとしても病気にかかりやすくなるんだ。」
ゆうぎり「確かに言われてみれば、わっちらこの童を産湯にすら入れてござらんでしたなぁ。」
愛「なるほど。じゃあこの子の部屋をすぐに掃除して、お風呂に入れて、これでしばらく大丈夫ね」ホッ
サキ「なんだよ愛お前、たまごっちを子供の玩具扱いする割には可愛がるじゃんか。」
愛「べ、別にいいでしょ。こういうの好きなのよ。」
さくら「愛ちゃんこういう絶妙なキャラ好きやもんね。」 純子「あ、皆さん昨日までは出れなかった外に出れるようになったみたいですよ。」
サキ「マジか!じゃあフレンドのところにもいけるようになったっちゃないか?」
ゆうぎり「ふれんど?」
サキ「ダチんことだよ。」
純子「お友達も可愛いんでしょうか。」
さくら「ここから選択できるみたい。」
愛「このクチぱっちってのが可愛いね。」
サキ「ほう、おめー見る目あんじゃねぇか。」
リリィ「いいね。まずはこの子の家からいってみよ!」 ゆうぎり「ありゃ、出会ってそうそう腹を空かせているみたいでありんす。」
純子「しかも、病気にもかかってます。」
サキ「かわいそうに。治療してやろう。ついでに飯も。」
さくら「調子良くなったみたい。一緒にお絵かきしたいって言ってるよ。」
サキ「そいやさっきお絵かきセットみたいなの売ってたな。」
愛「結構するのね。」 リリィ「でも、せっかくお友達と遊ぶんだから少しくらい贅沢してもいいじゃん。」
純子「そうですね。特に子供の頃は同じおもちゃ持ってるかもってないかで仲間に入れるか決まったりしますし。」
リリィ「ウィー…」
さくら「ゲームボックス…」
サキ「ゲームボーイ…」
純子「ベーゴマ…」
ゆうぎり「風車…」
愛(ゲームボーイならまだしも、ベーゴマ…風車…)
サキ「よし!チビのためだ。このおもちゃを買おう!」 タマゴッチキャッキャッ
リリィ「楽しんでくれたみたいで良かったね。」
ゆうぎり「そうでありんすなぁ。この子達も仲良うなりんしたところで、他のお仲間はん達のところへも参りましょか。」
さくら「この子はどう?メメっちだって。」 リリィ「リリィこの子知ってるー!」
サキ「クチパっちもメメっちも有名どころだからな。」
純子「でもこの子も病気みたいです。しかもお腹も空いてるみたい。」
愛「この子はリボンで遊ぶのが好きみたい。」
サキ「ははは子供ってのはどんだけ遊んでも疲れないもんなんだな。ドラトリ太郎の奴まだはしゃいでるよ。」 リリィ「じゃあ最後はこのラブリっちってこにしよっ?」
さくら「名前からしてやーらしかたい。」
純子「言うに及んでこの子もお腹空いてる上に具合が悪いみたいですね。」
サキ「もう2匹似たようなの見てきたんだ。慣れたよ。」
ゆうぎり「ほんで、この子ぉは何で遊びたいと言ってるでありんすか?」
リリィ「この子は編み物が好きみたい。」
さくら「丁度ドラトリ太郎も体動かし疲れてるだろうし、まったりした遊びのがいいかもしれんね。」 〜夜〜
さくら「にしてもさ、この子達のお父さんお母さんはどやんしてるんやろ」
サキ「確かに、自分のたまごっちが腹好かせて体調崩してるのにほったらかしなんて、現実だったら事件だよな。」
純子「まあ、ゲームの世界の話ですし、多少の不自然さは当然ありますよ。」
愛「……」
ゴインゴイン#$∇⇔イエスッデベロッデベロッウォオオォー
タイセツヲシルヒトノホンダニューシャトル
ゆうぎり「愛はん、いかがしなんした?」
愛「いや、別にごっちポイント稼いでるだけだけど。」
ゴインゴイン#$∇⇔イエスッデベロッデベロッウォオオォー
タイセツヲシルヒトノホンダニューシャトル
ゆうぎり「そうでありんすか。」 〜翌朝〜
リリィ「あ!あひるくっちがそよふわっちに成長してる!」
純子「ほんとだ。でも未だにお手洗いは一人じゃいけないみたいですね。」
サキ「ったりめーだろ!こいつはまだ生まれで3日目だぞ??それともなんだ?純子お前は生まれて3日目でうんこ覚えたんか?うんこのプロなんか??」
純子「ひ、ひぅ…」
リリィ「あー!サキちゃんが純子ちゃんいじめてる!ゆうぎりんに言いつけちゃおっ!」
ゆうぎり「まあまあ、サキはん純子はんいじめるのもそこまでにしておくれなんし。」
サキ「へいへーい。んじゃ、今日もダチんとこ連れてくか。」
愛「ちょっと待って。」 さくら「愛ちゃん?」
愛「もうあの子達と関わらせるのはやめましょう。」
リリィ「え?どういうこと??」
愛「皆よく考えてみてよ。親から育児放棄されてて平気で他所の親におもちゃやご飯を恵んでもらう家のたまごっちなんて…お世辞にもいいたまごっちとは言えない。しかも会たびに何故か皆虫歯にかかってるし」
サキ「でも、それはあいつらが悪いわけじゃ!」 愛「ええ分かってる。でも、それでも私達は優先順位を立ててドラトリ太郎を育てなくてはない。ドラトリ太郎はまだ3歳なの。将来がある。だからもっと将来のある友達を作るべきなの。」
リリィ「そんな…どうしてあの子達の将来がないなんて愛ちゃんが決めちゃうの?」
愛「まだ彼らは3歳なのよ?なのに一日3回は虫歯にかかってる。彼らの口内に将来はもうないわ。綺麗な歯を持たないたまごっちに未来はない。」
リリィ「そうだけど…」
さくら(え、そうなの?) サキ「だからって、お前、ドラ鳥太郎太郎にダチを捨てろって言うのか??そんなのアタシやドラトリ太郎のプライドが」
愛「あれもこれもじゃ何一つ手に入らない。これから先たまごっちをやっていくにあたって、あんたのそのプライドは邪魔になる。」
サキ「愛…」
純子「愛さん…」
リリィ「愛ちゃん…」
ゆうぎり「愛はん…」
たえ「あぃぁー…」
さくら「愛ちゃん…」
さくら(いや、ゲームじゃん何ムキになっとるの?って言いたい…でもなんか言える雰囲気じゃなか…合わせないかん。) さくら(そうそう純子ちゃんいってやって。こげな事で享年16歳がムキになるもんやなかて)
純子「私は失敗や後悔を全然駄目めなこととは思わない。」
愛「っ!」
純子「そういうことを乗り越えた先に、ドラ鳥太郎は彼にしかない輝きを手に入れられるんじゃありませんか?」
純子「愛さんが、誰よりも失敗と後悔を乗り越えてきた愛さんが、ドラ鳥太郎から輝くチャンスを奪うべきではない!」
さくら(何かそれっぽいこと言ってるけど、違うやろ。そうやないやろ。) 愛「……そうね。私が間違ってた。たった一度のこの子のたま生。親である私はミスしてはいけないって思い込んで焦ってた。」
さくら(たま生…たま生…!?)
愛「でも、そうじゃないよね。この子の人生は私のものじゃぃ。紛れもなくこの子自身のもの。私、これからはちゃんとドラトリ太郎を信じ「愛はんっ!!!!」パァーーーン!!
愛「ブッ!」 ゆうぎり「愛はん!あんたがドラトリ太郎を信じてやらんでどうするんや!」
愛「いや、だから、私はちゃんとドラトリ太郎を信じて「信じてあげなんし!!愛はん!!!」
さくら「えぇ…」
愛「え、いや、私…だからそう言って…」ボソボソ さくら(こうしてなんかそれっぽくその場は収まった。私だけが釈然としない気持ちを抱えたま。)
さくら「皆いくらなんでもたまごっちに夢中になりすぎやろ…まだ12歳のリリィちゃんはともかく。」
幸太郎「どうしたさくら。」
さくら「あぁ、幸太郎さんか。」
幸太郎「なんじゃーい!巽幸太郎さんじゃいかんのかぃ!いつから俺にがっかりできるほど偉くなったんじゃいこのじゃーごゾンビィ!」 さくら「……」
幸太郎「本気で黙るのやめて…普通に怖いから。」
さくら「私、わからんとです。」
幸太郎「え、なにが?」
さくら「何で皆あんなにたまごっちに夢中になれるとやろ。あんなの、ただの玩具やなかねですか?」
幸太郎「なんだ、皆で玩具に夢中になってはいけないのか。」
さくら「そういう訳じゃ…でも、私らもう子供じゃなかとやし。」 幸太郎「たまごっちは所詮子供の玩具。そう思う人もいるだろう。だが、たまごっちに夢中になる人だっていてもいい。そうじゃないか?」
さくら「そ、そうかもしれませんけど、私らにはアイドル活動があるやないですかっ!」
幸太郎「自分の気持ちにそれらしい言い訳をつけるな。」
さくら「!」
幸太郎「お前だって本当はわかっているのだろう。たまごっちは玩具。そんなことあいつらは十分承知のうえでたまごっちに熱中しているのだと。」
さくら「…」 幸太郎「皆で一匹のたまごっちを育てているそうじゃないか。」
さくら「はい…」
幸太郎「サキが提案したんだろう?仲間意識の強いあいつらしい提案だ。サキは確かに生前からたまごっちが好きだった。でも、今回たまごっちに夢中になる理由はそれだけじゃない。皆と、仲間と1つの事に熱中したかったんだろう。」 さくら「そげなこと…私だって分かってます。皆、サキちゃんの思いに応えてたまごっちを育ててるんだって。でもっ…」
幸太郎「なら、何故そんなにたまごっちを拒絶する。仲間と1つの事に夢中になることを拒否する。」
さくら「…私、持っとらんもん」
幸太郎「さくら?」
さくら「私、たまごっち持っとらんもん!!」ダッ
幸太郎「おい!さくら待て!」 さくら「…あーあ、またやっちゃった。」
さくら「でも、私、皆みたいにたまごっちに夢中になれんばい。仕方なかよね。」
さくら(あれはまだ私が小学生だった時の事ーー 友人A「見てみて!新しいたまごっち、まめっちちだったんだー!」
友人B「あ!いいなぁ。でもわたしのめめっちの方が可愛いよ。」
友人C「えー、おやじっちが一番かわいいよー。」
友人AB「それはねーわ。」
友人D「ねぇねぇ、さくらちゃんのたまごっち見せてよ。」
さくら「え、ぁ…私、たまごっち持ってない。」
友人A「えー!絶対買った方がいいよ。」
友人B「そうだよ!パパにお願いしてみたらどうかな?定価1980円で庶民の財布にも優しい価格設定がなされているしー。何より自分だけの可愛いキャラクターを持ち歩くことは現代女児のステータスと言っても過言ではないんだからさ!」
さくら「うん、そうだよね!パパに今日お願いしてみるよ。」 翌日
さくら「見て見て!私も自分だけのたまごっち買ったんだー!」
友人ABCD「ほんとー!?」
友人B「橋本環奈にそっくりなさくらちゃんのたまごっち!」
友人C「きっと橋本環奈にそっくりなんだろうなぁ。」
さくら「えへへ。」テレテレ
友人A「あ」
さくら「?どうしたのAちゃん。」
友人C「これは…非常に申しづらいんだけど。」
友人D「それ、デジモンじゃん。」
さくら「…ぇ。あほんとだ。」
さくら「嫌な思い出。」 パパ「さくらこの前はごめんよ。パパ最近の子たちの玩具はよくわからなくて。でも、今度こそたまごっちを買ってきたからね。これで他の子たちとも一緒に遊べるようになるよ。」
さくら「ほんと!?やったー!パパ大好き!」
さくら「皆ー!今度こそちゃんとたまごっちだよ。」
友人A「あ、ほんとだ。ちゃんとたまごっちしてる!」
友人C「ねえねえ早く電源つけようよ!」 さくら「うん!…てあれ?漢字が一杯で読めない…?」
友人B「ほんとだ。何だか日本語じゃないみたい。」
さくら「あれ?おかしいなぁ確かにたまごっちっぽいんやけど。」
ピーブルルルルルル
友人C「え?何この音。)
友人B「さくらちゃんのたまごっちから鳴ってるよ?」
ピリピピピピピピピーー
さくら「ど、どやんすー。どやんすーっ!」
パーン
友人ABCD「ば、爆発した…」
さくら「」
さくら「嫌な思い出。」 さくら「今度こそ!今度こそみんなと同じたまごっちだよ!」
友人B「ほ、ほんと?」
友人C「今度はデジモンだったり爆発したりしない?」
さくら「し、しないよ!ほら見て?昨日の夜ちゃんとたまごっちであるこもは確認してきたから!大丈夫だよ!」
友人A「あ、ほんとだ!さくらちゃんのラブリっちやらしかー。」
友人DS「よかった。これでさくらちゃんも皆とたまごっちできるね。」
さくら「うん!」 あっくん「おい女子何やってんの?」
さくら「あ、あっくん。これはね、たまごっちっていうゲームなんだよ。」
あっくん「へー、面白そうじゃん。俺にも貸してよ。」ヒョイ
さくら「え?」
友人D「ちょっと!勝手にさくらちゃんのたまごっち取らないでよ!」
あっくん「いーだろ別に。明日返すよ明日ー。」
友人C「ちょっと待ちなさいよ!」
さくら「い、いいの皆。一日くらい私は平気だから。」
友人A「でもさくらちゃんだって買ったばっかりで遊びたくないの?」
さくら「そうだけど…私はこれからいつでもたまごっちで遊べるから、今日くらいはいいんだ。」
友人B「さくらちゃんが言うならそれでいいけど…」 さくら「結局あっくんがたまごっちを返してくれることはなかった。何故ならその日の夜のうちにあっくんが一家は夜逃げしてしまったから…私のたまごっちを持ったまま。」
さくら「これも嫌な思い出。」 さくら(こうしてなんかそれっぽくその場は収まった。私だけが釈然としない気持ちを抱えたま。)
さくら「皆いくらなんでもたまごっちに夢中になりすぎやろ…まだ12歳のリリィちゃんはともかく。」
幸太郎「どうしたさくら。」
さくら「あぁ、幸太郎さんか。」
幸太郎「なんじゃーい!巽幸太郎さんじゃいかんのかぃ!いつから俺にがっかりできるほど偉くなったんじゃいこのじゃーごゾンビィ!」
さくら「……」
幸太郎「…なんだ、悩みか。」
さくら「私、わからんとです。」
幸太郎「なにがだ?」
さくら「何で皆あんなにたまごっちに夢中になれるとやろ。あんなの、ただの玩具やなかねですか?」 幸太郎「皆で玩具に夢中になってはいけないのか。」
さくら「そういう訳じゃ…でも、私らもう子供じゃなかとやし。」
幸太郎「たまごっちは所詮子供の玩具。そう思う人もいるだろう。だが、たまごっちに夢中になる人だっていてもいい。そうじゃないか?」
さくら「そ、そうかもしれませんけど、私らにはアイドル活動があるやないですかっ!」
幸太郎「自分の気持ちにそれらしい言い訳をつけるな。」
さくら「!」
幸太郎「お前だって本当はわかっているのだろう。たまごっちは玩具。そんなことあいつらは十分承知のうえでたまごっちに熱中しているのだと。」
さくら「…」
幸太郎「皆で一匹のたまごっちを育てているそうじゃないか。」
さくら「はい…」 さくら「どれを思い出しても嫌な思い出ばかり。頑張って、たまごっち手に入れようとして、いつも失敗する。私の人生ってほんと…」
サキ「さくら!」
さくら「…」
サキ「お前こげなところにおったんか。」
さくら「サキちゃん…ごめんね。」
サキ「なんで謝ると。」
さくら「だって、せっかくサキちゃんが皆と一緒がいいってたまごっち始めたのに、私のせいで「なんや良うわからんけど来い!!大変なんだよ!!」グィッ さくら「え、え???」
純子「い、色々早すぎませんか?」
リリィ「ついさっき結婚したばっかなのにー。」
ゆうぎり「お盛んなことでありんすなあ。」
さくら「ど、どないしたんや皆。」
愛「さくら、落ち着いて聞いて。」
さくら「う、うん。」ドキドキ
愛「実は、トラドリ太郎に、子供ができたの。」
さくら「え、うん。」 サキ「いや、え、うんやないやろ。子供やぞ子供!お前嬉しくないんかぃ!?」
さくら「えぇ、それはもちろん嬉しかけど。」
愛「サキ落ち着いて。そりゃさくらだって驚いて実感がわかなくなっても仕方ないわよ。さくらはトラドリ太郎がラブリっちと結婚したことすらまだ知らないんだから。」
さくら「あ、いや、そういうわけじゃ…」
サキ「おうすまんなさくら。確かにこげん展開には驚くよな。いくらたまごっちの仕様とはいえ、結婚して秒で出産誕生とか追いつけんよな。」
さくら「ち、違うんよ。皆」
愛「さくら?」
さくら「皆、ごめん。私皆に謝らんといけんことがある。」 サキ「だから、なんでお前さっきから謝っとるんや。」
さくら「私、皆みたいにたまごっち楽しめん。」
リリィ「え?さくらちゃん。」
さくら「私、小さい頃たまごっち何度か遊ぼうとしたんだけど、そのたびにたまごっちがデジモンだったり爆発したり、夜逃げしたりして…」
純子「ば、爆発?夜逃げ???」
さくら「私だめなんよ。たまごっち持っとらん私のそばで歳の近い友達たちが楽しそうにお互いのたまごっちを自慢合ったり同じ話題で盛り上がったりするのをずっと見てきて、その度に惨めな気持ちになってた。」
さくら「私、たまごっちもっとらんから、皆の気持ちに水さすことしかできん。だから」 サキ「だから何や。そんなん関係ねぇだろ。」
さくら「だ、だから、たまごっちもっとらん私と一緒におっても皆の盛り下げるだけで」
サキ「お前がもっとらんくても私が持っとるんじゃい!私がたまごっち持っとったらそれでええんじゃい!!!」
さくら「!?」
愛「聞いてさくら。ここにいる子全員がたまごっちを持ってたわけじゃないわ。」
純子「そうですよ。私が生きてた頃にたまごっちなんてありませんでした。」
ゆうぎり「純子はんが知らないのなら、わっちは尚更にござりんす。それにさくらはん、あんたには私達にたまごっちを勧めた責任がありんす。」 サキ「お前が惨めさを感じるのもお門違いだ。このたまごっちは私達ふらんしゅしゅのもんだ。例えお前が見捨てたとしても、私らが育ててればお前のたまごっちでもある。私達で一匹のたまごっち。それは自慢し合うものでも持っていなければハブられるもんでもねぇ。」
愛「このたまごっちはふらんしゅしゅそのもの。たとえさくら、貴女がふらんしゅしゅを見捨てようとふらんしゅしゅが貴女を見捨てないように、たまごっちも貴女を見捨てない。」
さくら「私…私いいのかな、たまごっち育てても。」
純子「いいも何も。あなたの子ですよ。抱いてやってください。」スッ
さくら「わ、私…」 サキ「さくら。」
愛「さくら。」
純子「さくらさん。」
リリィ「さくらちゃん。」
ゆうぎり「さくらはん。」
さくら「…皆…ありがとう。」スッ
さくら「私もう一度たまごっちと向き合うよ。確かに何度もたまごっちで失敗してきた私だけど、その失敗を駄目だとか無駄なことだとか、もう思わない。きっとそういうことを超えた先に私達にしか育てられないたまごっちがあるはずだから。」 サキ「よう言ったさくら!」
愛「ふふ、全くお騒がせなんだから。」
純子「私は信じてましたよ。」
リリィ「さくらちゃん大好きー!」
ゆうぎり「さくらはん。立派でありん 幸太郎「って、何を、何こういい感じに終わらせようとしとるんじゃこの馬鹿ゾンビぃ!」
さくら「こ、幸太郎さん!?」
サキ「グラサンてめぇいつの間におったんだよ。」
幸太郎「全く、まだ何も終わっとらんやろがぃ、まだたまごっち2代目やし、寧ろ始まったばかりやろが!」
純子「そうですね。ここからもっと気を引き締めていかないと。」
愛「純子の言うとおりね。まず名前からもう一度考え直さないと。」
サキ「二代目罵亜怒ってのはどうだ?」
リリィ「サキちゃんダサぁい。」
サキ「ンだとこのちんちく!」
ゆうぎり「やっぱり壬生浪士組に。」
愛「却下。」
ワイワイキャッキャ
さくら「あははは」 さくら「ねえ、皆、この子の名前なんやけど、ふらんしゅしゅにしない?」
サキ「ふらんしゅしゅ?」
さくら「そう。だってこの子は私達ふらんしゅしゅそのものだから。」
愛「いいじゃない。私は賛成。」
純子「私も賛成です。」
リリィ「リリィも!」
たえ「あぅ、あーぁあーー!」ジタバタ
ゆうぎり「どうやらわっちも、たえはんもどう意見のようでありんすな。」
サキ「よし!んじゃあこいつの名前はふらんしゅしゅで決まりだな!よろしくふらんしゅしゅ!」
ふらんしゅしゅ「ぴよっぴよっ!」 さくら(死んでもたまごっちを育てたい。いえ、死んでもたまごっちは育てられる。それが過去の絶望にまみれていたとしても。それが私達ふらんしゅしゅのサガだから。)
〜完〜