0230ハルニレ
2020/04/04(土) 01:30:17.35ID:7/p+Espg彼はある日、交通事故に遭い死にました。でも、彼は、生かされました。
それは、助けて貰う代わりに、彼は、神様とある約束をしたからです。
「その約束とは、お前の命を生かす代わりに、お前の眼に力を授けよう」
「一体、どんな力なんですか?」
「そう、記憶を忘れさせる力さ」
「記憶を忘れさせる力?」
「あぁ、特に、嫌な記憶を忘れさせる力さ」
続く・・・
「ワタシハ、ダレ?」
ここにいる男、この男は、神様との約束で、「忘れさせ屋」をやっている。
その名の通り、「嫌な記憶を消してくれ」と言う悩み多き人の助太刀だ。
「さて、次の方は、一体、どんな、悩みをお持ちなんですか?」
「どうしてもまだ、彼の事を、忘れられそうにないんです!!」
「そうですか?」
「それでは、私の方を見て下さい!!」
すると、その男は、記憶を忘れさせると言う眼で、彼女を見た途端。
「大丈夫です!!あなたは、もう彼の事はもう忘れてますよ!!」
「そうですか?じゃ、ありがとうございました!!」
「では、次の方は、」
すると、その男は、彼女を見るなり一目で恋に落ち、
「で、どんな記憶を忘れたいんですか?」
「それは、まさに元彼との記憶です!!」
「その記憶を忘れたいんですね?」
「はい」
そして、彼女の記憶を消した後、その男は、その女の事が好きになり、
この女といつも一緒にいたい、いつまでもいつまでも彼女といたい。
そして、そう思っても無理なのが判ったその男は、その彼女に鏡を借り
自分の顔を自分のその眼で見て記憶を失くしてその男はこう言った。
「ココハ、ドコ?ワタシハ、ダレ?」
終わり。