「多頭飼育崩壊」。無秩序に飼われた多数の動物が異常繁殖の末、飼育不可能な状態に陥る現象。岩手県警は18日、多くの犬を劣悪な環境で飼育したとして、宮古市の女を逮捕した。県内では初めての逮捕者。動物愛護管理法違反の疑いで逮捕されたのは、宮古市松山の介護職員、畑中はるゑ容疑者61歳。畑中容疑者は先月9日頃、排泄物が溜まった狭く不衛生な室内で、約20頭の犬を飼育し、虐待した疑いがもたれている。室内からは生後まもなく死んだとみられる子犬3頭も見つかった。畑中容疑者は先月、調査に訪れた宮古保健所の職員に暴行を加えたとして、公務執行妨害の疑いで逮捕され、いずれの容疑も否認している。宮古保健所には15年ほど前から鳴き声やにおいに関する苦情が寄せられ、定期的に立ち入り調査を行い、指導していたという。動物愛護管理法違反での逮捕は岩手県内では初めて。