円:夏未!
夏「!」…………。
円:おっ おい 待ってくれよ!こんなところで 1人で泣いてちゃダメだ!
夏:なっ 泣いてないわよ!かってなこと言わないでちょうだい!
円:おまえも ここに来るのか。オレもなやみがあった時はよくここに来るんだ。ここはオレのじいちゃんもお気に入りの場所で…。
夏:(振り返る)…。…パパが。
円:え?
夏:パパが死んじゃったらどうしよう…。パパまでいなくなったら…わたし今度こそ1人ぼっちになっちゃう…。(泣きそうな顔)…。
円:大丈夫!ゼッタイに大丈夫だ!それに1人だなんてさびしいこと言うなよ?オレたちはおまえの仲間だろ!?おまえは1人ぼっちなんかじゃない!
夏:(振り返る)円堂くん…。
円:そうだ!さっき 理事長の秘書からメモをあずかってきたんだ。
「夏未はメモを読んだ。」
夏:「全ての証拠」いったいなんのことかしら?
円:なんのことって…。理事長はおまえにあずけてるって言ってるんだろ?
夏:…そう言われれば 2〜3日前にお父さまからあずかった書類があるの。中身は教えてくれなかったけど「自分にもしものことがあった時まで大事にしまっておきなさい」って。
円:きっと それのことだ!
夏:ええ そうね。そうとわかれば こんなとこでグズグズしていられないわ。円堂くん 早く行きましょう。
円:ははっ!
夏:な 何よ?
円:やっぱりさ 泣いてるよりそうやってエラそうにしてるほうがおまえらしいや。
夏:…なっ!フ フンッ 失礼ね!早くしないと置いていくわよ!


 円堂、武方三兄弟に惨敗。
円:ここは…。
秋:円堂くん!気がついたんだね よかった…!
円:そ そうだ… 勝負は…オレは…負けたのか…?
秋:え?そ その…。
夏:…そうよ。まったく みっともない負けっぷりだったわ。
秋:夏未さん!
夏:なに?本当のことでしょう。じゃあわたしはこれで。生徒会の仕事がのこっているから。(去る)
秋:え 円堂くん…。
円:(沈んだ顔)…そ そっか (秋に)ま こういうこともあるよな!ぜ ゼンゼン気にしてないって!こんなとこで寝てちゃ時間がもったいないよな。さっそく練習だ!
円:(歩き出して)あっ いたたた!
秋:だっ 大丈夫!?
しらとり:あらあら ダメよ。急に起きあがっちゃ…。うーん…氷がたりないわね。木野さん 悪いけれどいっしょに取りに行ってくれる?
秋:あ はい!(円堂に)じゃあちょっと行って来るね。…今はゆっくり眠ってね 円堂くん…。(去る)
円:………。(厳しい顔)…あんな負け方をしてじっとしているなんて…できない!…イナビカリで特訓しよう!特訓して…木戸川のシュートを受け止められるようにならなくちゃ…。
 円堂、イナビカリへ。保健室。
秋:円堂くん お待たせ。氷をもってきたよ…。「!」円堂くん…!
 慌てて出ていく。廊下。歩いている豪炎寺。
秋:豪炎寺くん!(駆けつける)たいへん!円堂くんがいなくなっちゃった!まだ寝てなくちゃダメなのに…。ねえ!いっしょにさがしに行こうよ!
豪:(眼を逸らす)…わりいけど。オレは他にやることがある。(歩き出す。)
秋:…待って!あの木戸川の人たちのシュートに勝つために 1人で練習するの…!?
豪:…。
秋:みんなが 今まで1つになれていたのは 円堂くんのおかげじゃない…!それなのに…みんな勝手だよ!(駆け去る。)
豪:…。(去る) 

円:…オレは 負けたのか あんなにあっさり…。これじゃキャプテン失格だな。…。こんな時はあの場所に行ってみよう…。

ブログ「円堂くんがいなくなっちゃった!」
秋:円堂くん どこに行ったの!?まだ寝てなくちゃダメなのに…。今まで円堂くんのおかげで1つになれていたのに みんな勝手だよ!